2014年3月23日日曜日

試料の乱れ

数か月ぶりに、シンウォールのサンプリング記録を書きました。

これ、あまり作られていないようですが、重要な仕事だと思っています。
乱れの少ない試料を抜いた際、どの深度でどのような特徴があり(砂分が多い、礫が混じる、礫押しで乱れている、クラックが入るなど)、どこで何の試験をしたか、どこが供試体の何番かなどの情報を記載します。供試体選定の重要な根拠となります。また、後で深度方向の特徴を見る際に役立ちます。手を抜くと、2年前にような失敗に繋がります。
http://phreeqc.blogspot.jp/2012/03/blog-post_22.html

今回、N値0の軟弱粘土を対象にサンプリングを行いました。
一部、採取時に乱れた可能性が考えられた箇所では、別孔で採り直しをしていたのですが、その2本を試験室で比べると、固さが全然違っていました。別孔採取試料は案外固く(いえ、軟らかいのですが)、本孔の試料はプリンのようでした(ちょっとオーバーな表現ですが)。
コアはどちらかというと後者に近かったですね。あたりまえですが、やはり乱れています。
コアを見ている限り、自立するかどうか不安だったのですが、乱れの少ない試料では全く問題ありませんでした。

今回の試料は、含水比が液性限界に近かったので、このようなこと(少しの乱れで液状?軟らかくなる)になったのかもしれません。原因の詳細は分かりませんが、抜いた試料を見れば、乱れた試料はオミットでき、調査の品質が保てます。
近年は生産重視で現場と試験が離れていますが、地質屋としてはできる限り両方に携わっていきたいですね。



0 件のコメント:

コメントを投稿