2014年3月8日土曜日

1次元の地震応答解析

地盤工学会「地盤の動的解析-基礎理論から応用まで-」の5章の備忘録です。

・上下をよりせん断速度の大きい層で挟まれている>エネルギー蓄積>大きなひずみが発生>非線形性顕著、せん断応力がせん断強度に達する>加速度が上限に達する。(p107)

下の論文の式(3)によるようですが、最初はピンときませんでした。イコールの意味が分からなかったのです。負担できない荷重は、未破壊の隣の土柱のせん断面で(それがだめならその隣の土柱で・・・)負担させるという多次元のイメージがあり、個々の土柱でイコールにならなくても良いのではないか?と思ってしまいます。ま、そういう地盤は1次元では解けないので適用外、逆に1次元に適用できる問題であれば等号でよいと解釈すべきなのかもしれません。正解を知りたいところです。

末冨ほか 地震動の上限値と地盤のせん断強度の関係 654 I-52 2000 195-206
http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00037/2000/654-0195.pdf

ボーリングで、1m厚の粘性土が砂礫地盤に挟まれていた場合、モデル化が必要かどうかを聞かれたことがあります。
http://phreeqc.blogspot.jp/2012/03/blog-post_28.html
http://phreeqc.blogspot.jp/2012/03/2.html
今回も触れられていましたが、1次元ということで扱うのであれば、その水平方向への連続性がカギとなるのでしょう。地質屋の判断になるのでしょうけど、これ、わからないでしょうね。


・拘束圧依存性(p109)

「弾性定数」が出てきました。意味がよくわかりません。
が、それ以外はOK。拘束圧の影響と材料のばらつき、当然両方ありですね。


・液状化地盤の例(p110)

以下の文献がそのまま載っています。現行のテキスト(といっても発刊は7年前)に20年以上前の事例がそのまま紹介されているということは、1次元は既に完成形になっているということでしょうか?

吉田 望 1995年兵庫県南部地震におけるポートアイランドの地震応答解析 土と基礎 43(10), 49-54, 1995http://ci.nii.ac.jp/els/110003976942.pdf?id=ART0005464138&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1394261781&cp=



5冊読みましたが、それでも「理解した」という気にならないのは、やはり身近な問題を解いていないからでしょうね。ま、設計者ではないのでそれでも良いのですが、スッキリしません。公開されている YUSAYUSA も動かしてみましたが、納得はできませんでした。やはり、課題があり、それを解いて答えを出さないと、理解したという気にならないのでしょう。

今後、機会があれば積極的に取り組んでみましょう。

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