2012年1月23日月曜日

Jarosite の生成

Jarosite の生成していた風化部で、pH試験をしていただきました。

結果、pH = 3。

Qz,、Se、K-Jarosite でそのような pH が出るか PHREEQC でチェック。予想通り、出ません。pyrite を含めなければ、このような値にはなりません。大部分が Jarosite になっているとはいえ、まだ pyrite が残っていることを計算結果は示しています。

では新鮮岩だとどうなるでしょう。
Qz,、Se、Pyrite を含め、open な条件で計算してみると、酸性水が発生します。予想通りです。
しかし、問題があります。Jarosite に不飽和なのです。pyrite が溶けて酸性水が発生 > Jarosite が生成といったモデルは正解に近いとは思いますが、まだ欠陥があるようです。

ちなみに、県内の流紋岩質凝灰岩を XRD でチェックしていただきましたが、見事に Qz + Ab です。Se は含まれていません。

さて、この岩石の原岩は何で、どのようにして現在の鉱物組み合わせになり、Jarosite が生成したのでしょうか?
専門の地質でも、この程度の実力です。まだまだです。

セリサイト化作用

先週末、岩盤のコア鑑定をしていました。

新鮮硬質なのですが、弱い変質を受けたのか、緑色を帯びたコアでした。最初は緑レン石化かと思いましたが、顕微鏡で見ると殆どが石英に見えました。
また、有色鉱物に見えた黒い粒は、殆どが pyrite でした。pyrite は粒界や細脈にも見えます。

研究職に XRD + RockJock をかけてもらうと、Qz 65%、sericite 35%とのこと。細脈の有色鉱物は緑泥石でした。風化部はQz,、Se、K-Jarosite のみだそうです。Jarosite は黄色の粉状ですので、風化生成物ですね。pyrite が溶解し Fe と S、sericite から K が来たのでしょう。

K-fsp が sericitization したとすると、原岩は Qz と K-fsp がメインでしょうから、(凝灰質)砂岩でしょうか?スレートなどを挟む流紋岩質凝灰岩分布域ですので、可能性はあります。が、砂岩であれば Ab も含まれていたと考えるのが自然です。現在 Na 、Caを含む鉱物の見られない点が引っかかります。
原岩が流紋岩質凝灰岩だとすると、Na、Ca に加え、有色鉱物はどうなったのでしょうか?Na や Mg  などは熱水と共に流れ去ったと考えるのは、都合が良すぎるでしょう。
XRDだけでは源岩が分からなかったので、薄片鑑定を研究職に依頼しました。

この現場のお客様が地質に興味があるようで、いろいろ質問を受けます。
コアについても成因やその特徴、崩壊箇所との違い、地形への表れ方などを整理しておく必要があります。

2012年1月21日土曜日

反応計算の解釈

先日より、教科書の数ページを3時間かけて書き下しました。
紙に書かないと、理解できないんですよね。
1st NETPATH Simulation では、全ての逆解析モデルで CO2 の degassing が予測された。しかし、実際は Ar、N2 より、degassing は無いものと考えられる。そのため、tremolite などの Ca- Mg-Silicate などをモデルに入れる必要がある。
このような感じでコンセプトモデルの修正過程が書かれています。それも、かなり詳しく。
なかなか良いと思います。多くの本には成功した結果のみが書かれており、その前の試行錯誤の過程は載っていません。先人の失敗とその修正過程を見るのは、かなり役立ちます。

ちなみに、2nd も 3rd も失敗のモデル。そしていよいよ4th Simulation 。

先は長い。


2012年1月18日水曜日

衛星飛来予測

ハンディーGPSに味をしめ、また踏査に持って行きました。

現場を歩いていて気付いたのですが、どうも衛星の補足にムラがあるようです。最初は上空の開度の影響かと思いましたが、時間的な要因もありそうです。

数日後、測量技術者にそのことを話すと、「衛星飛来予測」があるとのこと。検索すればすぐに出てきました。うーん。こんな情報が発信されているんですね。測量技術者のこだわりといったところでしょうか。それとも私が非常識?

ちなみに今日、沖積低地での踏査に持ってきましたが、精度は±3~4m。やはり山の中より格段に良くなります。時間的にも良かったようです。

ますます、最新のGPSが欲しくなりました。

OpenCV + VC++ の設定

OpenCV 2.2を利用するため、Visual C++ 2010 Express を インストールしました。

基本的には、VC++も、VB や VF と似たような構成です。OpenCV を利用するだけなら、それほど深い知識は必要なさそうです。

空のWin32コンソールアプリを作成し、コードを書き込みます。このままでは OpenCV へのリンクが設定されていませんので、以下のパスを追加します。

「プロジェクト」-「プロパティ」-「構成」-「全ての構成」
「プロジェクト」-「プロパティ」-「C/C++」-「全般」-「追加のインクルードディレクトリ」
    C:\Program Files\OpenCV\include <<<これが必要!
    C:\Program Files\OpenCV\include\opencv
    C:\Program Files\OpenCV\include\opencv2
その他必要に応じて。

「プロジェクト」-「プロパティ」-「リンカー」-「全般」-「追加のライブラリディレクトリ」
    C:\Program Files\OpenCV\lib

ライブラリはソース内で指定しました。
    #pragma comment(lib,"C:\\program files\\OpenCV\\lib\\opencv_core220d.lib")
    #pragma comment(lib,"C:\\program files\\OpenCV\\lib\\opencv_imgproc220d.lib")
    #pragma comment(lib,"C:\\program files\\OpenCV\\lib\\opencv_highgui220d.lib")
    #pragma comment(lib,"C:\\program files\\OpenCV\\lib\\opencv_objdetect220d.lib")
デバッグの場合はdのついたもの、リリースではdのないファイルが必要です(#ifdef 文で選択しま
す)。その他必要に応じて。

これでOpenCVが使えるようになりました。
optical flow のサンプルコードもビルド可能となり、2つの画像を比較して差分をベクトル表示できるようになりました。

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2/1追記
ツール-設定-上級者用の設定
表示-プロパティ―マネージャーより debug - Microsoft.Cpp.___.user をダブルクリックで、VC++ ディレクトリへの入力ができました。

2012年1月17日火曜日

OpenCV とベクトル表示

地盤工学会誌にレーザー計測に関する講座が連載されています。

今月号では2回の測定データの差分による、土砂移動量や移動ベクトルの表示が掲載されていました。後者の「5.3.2地表面変位ベクトル解析(p55)」については特許技術のようですね(特許技術を講座に載せられても勉強にならないのですが)。

いまや XBOX の kinect が USB で PC に接続できる時代です。画像追跡などはそれほど困難な技術のように思えません(kinect は驚愕!)。
CGのプロにその話をすると、「OpenCV で可能では?」と教えていただきました。調べてみると、映像処理や解析に特化したライブラリー集のようです。CVは computer vision でしょうね。

確かに、モーション解析と物体追跡は実装されています。
私が見たサンプルコードでは、2枚の画像の特徴点を検出し、それらの間の移動ベクトルを表示させるアルゴでした。地すべりに適用するには、LPデータの画像処理にひと手間必要かもしれません。

ま、ダメもとで、試してみましょう。

2012年1月16日月曜日

反応計算が難しい

計算自体が難しいのではありません。

解釈が難しいのです。

年頭に購入した教科書を読み進めているのですが、解説を理解できません。まだマルチではなく反応計算(代数計算)のみなので、やっていることは非常に単純なのですが、化学種が多くなるとパズルのように複雑になってしまい、計算結果を解釈しにくくなります。「化学種Aが実測値より多すぎる。Aを少なくするにはBを多くする必要がある。しかし、CがBの量を規制するので、新たにDが存在しているはず・・・・・。」こんなモデル解釈の繰り返しです。

基本がなっていないということでしょう。
こういうことをやっていると、自然由来の環境問題というのは鉱物学、物理化学の基礎を丁寧に積み上げて行かないと解けない問題だと実感します。さらに空間や時間を扱うには、水理学、計算力学なども必要になります。

王道はありません。
紙に書いて少しずつ読み解きましょう。