ELSEVIER の Computers & Geosciences で 現在、DL数 2位の文献です。
pyGIMLi: An open-source library for modelling and inversion in geophysics
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0098300417300584
物理探査のforward-inverse modeling が可能です。しかも、input ファイルの形式が簡単。この点で実務向きです。少ない労力で、すぐに答えを得られますので、数値実験にも適したツールです。スパースモデリングについては書かれていません。
まずは 2D を試行。弾性波探査です。
均質な速度層(500m/s)で forward-inverse modeling。観測結果にノイズなしの場合。
ノイズありの場合。結果も問題なし。
トンネルの事前調査では、ray paths が計画高を通るように配置を配慮してきました。が、通っていなくても直下により高速の層がないことは明らかですね。それはそれで有用です(今頃、何を言っているの?という感じですが)。
次は電気探査。均質地盤(100Ω・m)として forward-inverse modeling。ノイズ小の場合。
カラーバーのスケールを合わせ忘れましたが、数値を見る限り問題なさそうです。
次に、ノイズ大。
2D上の地形は補正されていますが、評価には注意を要する結果です。ま、河川堤防などで、どのあたりまで信用できそうかのチェックには使えそうかな?
YouTube では地下水を確認した場合などの境界追加について軽く説明されています。
https://www.youtube.com/watch?v=w3pu0H3dXe8
このような設定は未経験。軽い割には結果が劇的に変わります。今まで、電気探査を使えていなかったということでしょうか。
残念ながら、私の環境では 2D は動くものの、3Dは動きませんでした。
- Civil3D から 書き出した地形の stl が gmsh で読めない。(簡単な形状なら読める)
- iges は読めるが、gmsh から書き出したメッシュを pyGIMLi で読めない。(作り方による)
- stl を pyGIMLi でメッシュとして読めるが、座標を保持できない。( stl の問題でしょう)
- そもそも、付属の 3D examples がエラーを吐く。
電気探査における側方地形の簡易補正量を試算したかったのですが、できませんでした。
ラッパー?の BERT も web 上で公開されてます。
他にも、多様なコードが無償で多数公開される時代。これから先のある若い方々には羨ましい時代になりました。