2019年9月1日日曜日

即時残余耐震性能判定システム

ニュースを見ていますと、住宅に安価な地震計をつけて損傷を評価するシステムが紹介されました。

住宅の1階と2階に各1台(計2台)の地震計を付けています。振動が閾値を超えると地震と判定し、同時にTVに損傷度が出るようです。通常の波形も出るので、欲しくなりました。
ただ、どのように評価するのかまでは紹介がありませんでした。損傷があると固有振動数に変化が出るのでしょうが、どこまで変化すれば「危険」と判断するのでしょう?

気になって調べたところ、引っ掛かりました。
東京大学地震研究所  楠 浩一「即時残余耐震性能判定システム」
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2018/10/ERI-nl-plus_No29-web-A4.pdf
「ウェーブレット変換を用いることで、安価な加速度計の測定値でも2階積分してノイズを除去し、安定して変形量を算出できるようになり、判定システムが現実味を帯びてきました」
なるほど。すばらしい。
加速度計なんですね。2台の差分を積分して2階の相対変位にまでもっていく。F=maで力を出して、その勾配を変形係数とみなし、降伏・破壊を判定する。というところでしょうか。いえ、単純な力の出し方だと勾配は折れないですね。力は1階の加速度のみで出せば良いか。ずれるかな?
地震検知や2階積分のアルゴリズムは既にあるので、この程度なら電子工作でもつくれそうです。

理屈だと固有振動数の変化やスマホアプリでも判定可能です。が、住宅メーカーの協力がないと難しいでしょう。というか、メーカーさんが付加価値として作られるかもしれませんね。

高いハードがなくても、アイデア次第で、既存の技術で新しいビジネスに挑戦できる。すばらしい例だと思います。
私に足りない想像力です。脱帽。

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