土研と物理探査学会の編著です。
数年前、精力的に学会発表されているのを見かけましたが、図書としてまとめられたようです。
原理は簡単で、けん引式の電探・表面波(ランドストリーマー)の2種を使用し、固さと透水性を推定しようというもの。硬さはN値、透水性は D20 などと相関を取るようです。つまり、ボーリング結果で土質の性状をキャリブレーションするということです。
探査2種を組み合わせた推定例は以下の通り(クロスプロット解析とおっしゃっています)。
・.表面波(推定S波)速度が低く(緩んだ砂か粘土)、比抵抗が高い(粘土の可能性低)場所・・・緩んだ砂と判定。浸透で危険。
このような危険度を断面図で色分けしたものが、統合物理探査としての成果になるようです。
一連区間を考える場合、このデータがあれば便利ですね。良い根拠になります。
ただ、河川堤防の調査は物理探査なしで終息していますので、発刊は少し遅かったようですね。ダムだと基礎地盤まで届かないでしょうし。堤体の低いため池や谷埋め盛土なら使えそうですね。
「お墨付き」も十分ですし、今後の提案項目の一つとして、認識しておきましょう。
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