2012年5月29日火曜日

Hyper-KAMIOKANDE


大規模地下空洞の変形計算の結果が冊子の表紙に掲載されていました。

どこの地下空洞だろう?と思いながら中を見ると、岐阜県のハイパーカミオカンデでした。まだ検討段階のようです。

スーパーカミオカンデはよく聞きますが、40m×40m程度の円筒形ですから、大きいですけどまあそこそこ。ちなみに、建設当時のビデオが公式サイトにあります。
http:/www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/ 
HKはその20倍ですからやはり大きい。断面がW50m×H56mの卵型です。頂設導坑と9~10段のベンチの絵が掲載されています。凄いですね。

岩盤等級は電研式を採用しているようですね。現段階ではCHが主体と想定されているようです。それで弾性計算を行い、MC破壊基準を超える応力が出たところを緩みとして評価していました。その結果が表紙に掲載されていたようです。つかみでしょうか。こういった簡易なチェックの仕方もありなんですね。

この大きさだと本体掘削だけで3、4年程度かかるでしょうか?亀裂構造はどうなっているのでしょう?これだけ大きいとターゲットの掃除はどうするのでしょう?変形量の予測と実際は?など、いろいろ興味ありますね。
機会があれば携わってみたいものです。

2012年5月28日月曜日

メンター制度

今日は大学病院で親知らずを抜いてきました。


若い先生が担当だったのですが、助手にベテラン先生、サブに実習生?がついていました。麻酔の後の確認はどうすべきか、どこに引っかけると抜けるか、歯を割るべきかどうかなど、ベテラン先生が時に助言をされていました。また、抜歯についての持論もはさまれて説明されていました。縫合などの簡単な処置に入ると、若い先生が実習生に説明されていました。こうやって指導・経験をつまれて1人前になっていくのかと、口をあけたまま他人事のように感心しながら聞いていました。


私が新入社員時代は、測定器のマニュアルを渡されて「明日現場でやってきて」状態でした。中には歳の近い方が丁寧に根気よく教えてくれたこともありましたが、基本はそのような体制?でしたから、良いリーダーは育つはずもなく、教育制度やメンタ―制度などはありませんでした。
もともと、地質屋は一人親方のような所がありますので、教育制度は定着しなかったのかもしれません。それに、会社が存続する上でそのシステムが重要なのかどうかも分かりません。所詮、サラリーマンの替え玉はいくらでもいますので。

今、歳をとって指導ということを考えると、個人的にはメリットの方が多いと思います。 人が育つのは喜ばしいことですし、教えるために自分の知識の整理・補充ができます。メンター制度とまではいかないですが、そのような教育体制が社風として培われている会社には粘りがあると思います。

同じ命を扱う場合でも、直接的か間接的かによって、意識が随分異なるようです。歯科医との差を見せつけられた1日でした。


2012年5月27日日曜日

軟弱地盤と構成則

「高速道路の軟弱地盤技術」の続きです。

高速道路の盛土における残留沈下量の制御については現段階で出来ていないそうで、今後の課題となっていました。それが書いてあるのが最後の9章だそうで、飛ばして読んでみました。
結果、数値計算を利用しよう!ということでした。現況再現として、試験施工などの観測データを用いるとのこと。将来的には盛り立ての状況を観測しながら数値計算で予測しようという情報化施工のフローが設計要領に転載されるかもしれませんね。

その数値計算でも、構成則として紹介されていたのが SYS カムクレイ。こんなところで出てくるとは思っていませんでした。内容忘れてます。復習しましょう。

2012年5月24日木曜日

ひょろひょろの実績

社内システムで私の実績を検索されていた事務の女性から一言。

「こんなひょろひょろの実績しかないですか?」


設計業務で調査を担当する場合、通常は設計者のみで TECRIS 登録が満杯になります。若い設計者の実績を付ける、あるいは高得点の技術者で固め続けるという戦略?があるようです。まあ、それはそれで良いのですが、以前、1億弱の業務で6千万強を私が担った時に、担当者からあぶれた時はさすがにどうかと思いました。

そのような状況ですと、調査単独業務でしか TECRIS 担当者に入れないことになります。ある地域のある対象工種で検索すると、数千万の実績は稀になり、数百万の「ひょろひょろ実績」しか引っかからなくなります。気にはしていましたがダイレクトに指摘されるとグサっときますね。

このような意味での実績と技術力は比例しません。が、そういった土俵にあがってしまった以上、簡単に割らない実績を武装するのも技術力の内に入るのでしょう。組織的なTECRIS攻略が必要だということです。

2012年5月23日水曜日

Fsp = (1.0+1.5)/2 = 1.25

「土の会」技術伝承出版編集委員会編「高速道路の軟弱地盤技術」を読んでいます。

本屋で見かけたときに、「経験的知識の伝承」という目的に惹かれ、購入しました。まあ、実体験でなく本から学べることは少ないと思いますが、経験の足りない私にとって読まないよりマシと思います。

 とりあえず、地盤調査の経験則を読んでみました。
大丈夫です。この辺りの事は身についています。少し安心。

続いて、最初から読んでいくと、11ページに面白いコラムが。
最初に議論になった時、安全率は1.0でいいという意見と、日本は地震国だから1.5にしようという意見があった。足して2で割って1.25になったということだ。
現在の設計要領は1.2ですから、1.25という時代もあったのかもしれません。最初は適当に値を決めておいて、試験施工で検証し、改訂していくといった手法を繰り返し、経験を積んできた値に落ち着いたということでしょう。
さらに面白いことに、これらの値や基準に執着心はないようで、あくまで現段階でBESTと考えられる基準であり、現場実験と観測データを多く集め改正すれば良いというスタンスがあちこちで読み取れます。昔の公団の方は、そうやって設計要領を改訂されてきたのでしょう。

しかし、設計者の立場ではそうはいきません。設計時に現場実験はできませんから。 そうすると、設計要領を逸脱するものは作れません。ジレンマですね。

そういう意味では、ゼネコンの設計者が、一番有利なのだと思います。

2012年5月22日火曜日

応答曲面法

応答曲面法という手法があるそうです。

ある現象を起こすための因子をいくつか選び、それらを変化させた場合の応答を計算しておく。結果をフィッティング関数(曲面)で表現しておき、必要な時にそこから答えを得るといったもののようです。

昨日、斜面崩壊に適用した例を聞きました。しかし、聞いただけではこの手法の長所が分かりませんでした。最初に浸透流をいくつも回して非定常の水位を計算されていましたが、それで安全率に関する応答を求めるのであれば、かなり手間です。最初に手間をかけて、後で計算を回さなくても安全率が分かるといった趣旨だと思うのですが、個人的には後で個別で回した方が手間が少ないように思います。浸透流や安全率の計算ができない、お客様用の手法かもしれません。

それで思い出したのが、海外の基準。どこに書いてあったか忘れましたが、盛土高によって目標安全率か、何か決められていたように思います。使うことはないと読み飛ばしていましたが、ちょっと調べてみましょう。

2012年5月18日金曜日

空気注入不飽和化工法

空気注入不飽和化工法が地盤工学会誌の今月号で紹介されています。

3月でしたか、建設通信新聞で紹介されたのが知るきっかけでした。
「大丈夫なのかな?」というのが第一印象でした。空気を入れるということは3相になるわけですから計算自体が難しくなるし、有効応力の増加、圧密沈下の促進、空気圧の増大など、Totalの変形に関して予測しづらいのではないか?と漠然と思っています。たぶん、そのあたりの事はクリアーされていると思いますが、知識がないので、機会があればぜひ知りたいですね。

先月、四国で液状化対策の一環として夜間作業を行ったのですが、結構待ち時間があり、設計者と長話をしていました。その中で、この工法の話題になりました。やはり、設計者も維持管理(空気の抜けに対する管理)の事が心配なようでした。面的にある程度の深度まで不飽和化させ、それを数十年間維持するのであれば、それ相応の管理と施設が必要だろうというのも素人ながら想像できます。設計者として採用するには長期的な実績も気になるところでしょう。ただ、四国地整さんの仕事では、比較案に入れておかないといけないようですね。愛媛大との共同開発のようですから。

今後、日本で広まるかは分かりません。単純なので、何となくですが、海外で受けそうな匂いがします。液状化以外にも利用されるかもしれませんね。