2025年3月2日日曜日

地表移動ベクトルを用いた3次元すべり面補正

地すべり縦断に対し、SLBLですべりラインを作成したのちに地表の観測結果で勾配を修正するコードを見かけました。

後半の地表変位を利用してすべり面を作成する方法は、昔、土研さんが研究成果を出版されています。プログラムも公開されています。残念ながら、地すべり事業で地表面変位を測ることが標準とされていなかったため、当時はお金をかけてデータをとることが一般的でなく、活用する場に恵まれませんでした。
すべり線推定システム|地すべり 土木研究所

近年、まだ制限はあるものの3次元で広域に地表面変位量を求めることが可能となりました。SAR や LiDAR + PIV で移動ベクトルを算出することが可能です。これらを利用してすべり面を推定している文献を国外では見かけます。

SLBL や GEORAMA ですべり面サーフェスを作成した後に、勾配等で微修正するだけなら容易でしょう。
ということで、ペナルティ付き4項を足して最小化するだけの単純なスクリプトをGPTさんに作ってもらいました。

正則化項    Reg :標高変化は小さいほうが良い
滑らかさ項 S:急激な変化が小さいほど良い
標高項       H :指定標高に近いほど良い
勾配項       G:指定勾配に近いほど良い

滑らかさの指標をどうするかで迷いましたが、①4方向ラプラシアンと②ガウス関数でターゲット周辺に重みを付けて修正した場合の2パターンを試しました。

オリジナル

①ラプラシアン

②重み付き評価

どちらの補正方法が良いのかわかりません。が、意図したように動いています。

実際は3次元移動場がすべり面傾斜方向に制約を受けているのかどうかは不明です。数を試すしかないでしょうね。すべり面と移動量を扱うことがあれば試してみましょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿