2020年11月3日火曜日

SPH 基本5:長所と短所

SPHスキームの長所と短所

圧縮性(SPH法)
長所:陽解法のため逐次代入計算により時間更新を行う。計算が簡単。
短所:粒子の重なりや抜けが生じやすい。結果として数値的不安定性を招きやすい。
→安定させるためにタイムステップを短くする必要がある。(計算負荷増大)
→人口粘性の導入が必要。ただし、適度に設定しないと訛りすぎる。

弱圧縮性(WSPH法)
長所:陽解法。疑似非圧縮性流体の計算が可能。
短所:計算の安定性のために0.5%程度の圧縮性を許容することが必要。
→体積保存性に欠陥

非圧縮性(ISPH法)
・SPH法の微分演算子とMPS法の計算アルゴリズムの組み合わせ。逆も可。半陰解法。
長所:非物理的な人工粘性を導入する必要がなく安定した計算が実行可能。
短所:圧力場の解に激しい攪乱を伴う
→インターバル平均で攪乱は消失。物理ベースCGなどで利用可能。
→防波堤に作用する衝撃波圧など瞬時の値を扱う問題には使えない。
※陽解法、半陰解法のいずれにおいても、安定性向上に有効なのが粒子再配列(高精度粒子法として分類される)
・XSPH
・Particle Shifting:J=-v∇C
・Optimized Particle Shifting

 

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