昨日と同じ文献です。
Man-Yu Wanga et al.(2020) Probabilistic stability analyses of multi-stage soil slopes by bivariate random fields and finite element methods
RFEM はガウス分布に従ったモンテカルロシミュレーションによって不均質性を表現し、FEM や FDM モデルとした後に SSR 法により安全率を求めるという手法(空間にかかわるパラメータの扱い方がまだ理解できていません)。
知らなかったのですが、比較的多くの事例がありますね。
RFEM に至る流れは、おそらく以下の通り。
3つのレベルで確率を考慮する手法が紹介されています。FORM は通過点でしょう。
https://ieaghg.org/docs/General_Docs/5th_Risk_Assess/VaughanGriffithsieaghg_secured.pdf
FORM において標準正規分布を盲目的に当てはめるのが乱暴で、全体の分布を把握しないといけないというのが直感的にわかる図、言葉も含まれています。
The "safer" slope has a higher "probability of failure"!
FORM は国総研資料第379号でもを扱われています。正規分布でない2次元の確率分布を正規分布で近似し、性能関数に直行する1軸で評価する手順を示されています。取り扱いを簡易にしたいということなのでしょう。ちなみに、扱われた例では second-order でも精度は変わらないという結果でした。
http://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn0379.htm
10年以上前の資料まで追いかけてみましたが、知らないことが多くありました。確率論を避けていたからかもしれません。
ありがたいことに10年以上前では取り扱いが難しい不規則な2次元確率密度分布でも、今ではPython のおかげで誰でも容易に取り扱うことができるようになっています。2変量を標準化しなくても、そのままカーネル密度推定で表現できますし、ある領域化の確率密度を積分することが可能です(手を動かしたことはないですが)。
試してみましょうか。
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