300mの土被りで、事前調査が空白地帯の区間に対し、追加調査を実施したいとのこと。
難しいですね。
トンネルの事前調査には(一般的なコスト感覚では)限界があると思います。
物理探査や地表踏査では、300m下の地質分布を描くことはできますが、亀裂分布やそれに伴う変質・破砕程度を予測できません。支保+補助工法に供するレベルという点では後者が必要であり、事前調査が「当たらない」理由の一つになります。ましてや湧水の予測はさらに困難でしょう。
この分野では、事前調査で坑口部や低土被り部の問題を検討+全線の大まかな支保パターンを区分し、掘削時の情報化施工で実際の地山に対応するのが現状だと思われます。
情報化施工に関してはゼネコンさんが素晴らしい技術をお持ちです。
昨日、大成さんが2種の広報を発表されました。
トンネル先行変位計測システム『TN-Monitor』を開発
切羽前方の微細な地盤変形を正確に把握
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2016/1439209140224.html
トンネル湧水対策計画ツール「T-WELL_PLANNER」を開発
山岳トンネル工事での迅速かつ効果的な湧水対策が可能に
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2016/1439208703034.html
特に後者には驚きです。解析に5日←分かります。解析に半日←お手上げです。
事前に準備すれば、ココまで対応可能なのですね。素晴らしい。
https://www.decn.co.jp/?p=66047
ゼネコンさんの情報化施工技術の発展に比べ、事前調査分野が停滞しているのは間違いありません。何とかしたいですねえ(私にはお宝が眠っているように感じるのですが)。
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