事前調査によって、支持層分布を経済的かつ面的に把握するにはどのようにすれば良いか?という課題は、解決すべきまま残っています。
橋梁基礎の傾斜問題は記憶に新しいところです。2か月前の建築杭基礎問題なども関係しているでしょう。
各種構造物において支持層を面的に把握するためには、ボーリング調査が必要です。中央で1本か対角で2本、規模が大きければ数本といった例が多いと思います。1本では傾斜がつかめませんので、サウンディングで補足する場合もあります。が、途中の礫打ちで、貫入不能、支持層未達になる場合も多々あります。表面波探査まで実施させて頂ける例はレアですし、深くなれば届きません。
ふと、思いついたのですが、こういうのはどうでしょうか?
①常時微動を計画基礎内でメッシュ状に実施する。
②H/Vスペクトル比のピーク周期を平面上にプロットし、コンター図を作成する。
③最低限、周期の最も大きな箇所(=支持層が深いor周囲に比べ軟弱な箇所)、できればそれを含む複数個所でボーリングを計画・実施。
④(これはおまけですが)ボーリング調査で確認した支持層深度=Hとみなし、支持層深度を求めるための仮の速度Vを算出し、周期コンター図を支持層深度コンター図に変換。
④については、工学的基盤面でないため2枚舌になってしまいます。が、実務では役立つ可能性があります。①②③については、経済的かつ測定・移動の容易な常時微動を効果的に利用すれば良いと考えた結果です。ボーリング位置を各種条件面で固定し、実施中に①②④を流すのも手かもしれません。
また、ピークが軟弱層の存在を示唆していた場合でも、それは1次調査として価値があると考えられます。
ま、いずれにしても現状維持では進展が望めません。何か手を動かさないといけないでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿