2015年12月27日日曜日

点群データの活用 その2

先日の先輩のお手伝いで気付いた点があります。

UAV + SfM 手法で作られた点群データですが、航測LPのように広域ではないため、グリッド化せず、間引きもせず、全データを使用してサーフェスを作成していました。それから断面を切って2次元安定計算に供したのですが、これ、そのままでは使えません。断面地形のポリラインの頂点が多数あるため、そのまま読み込めば安定計算のスライスが異常に多くなってしまうのです。

ポリラインの頂点が2000個、計算に必要な最小限の部分だけ抜き出しても1000個になります。PCで10個ピッチ&機械的に抜き出し100個にすることは容易なのですが、それでは地形の折れ点が飛んでしまう可能性があります。
一方、従来の実測図は現場で変化点を抽出した「モデル」といえます。取り扱いやすい反面、地形を抽出する技術者の力量に大きく依存します。(たとえ仕様・規定を満たしていてもです)。簡素化・モデル化をいつするか、だけの違いしょうか。

結論から言えば、現段階では人が断面地形をトレースするのがBESTです。たったこれだけですので、問題といえないかもしれません。
ただ、いずれは2次微分などのフィルターを通して、地形の折れ点を抽出する機能を3次元段階で実装し、必要な情報を保存しつつ軽くできるようになるのでしょう。ノウハウは必要になるでしょうが、そう難しい理屈ではありません。現段階でも地形差を用いて間引いてますからね。

UAV + SfM から対策検討までといった流れは、今後、時間的制約のある斜面災害などで多く求められそうです。時間内に対応できるよう、ある程度、備えておくべきでしょう。

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