2015年7月2日木曜日

維持管理と探査

先月、2週間ほど道路標識の点検を行っていました。

地上より 5m 程度上にある標識の点検でした。
地上より目視しながらふと思い出したのが笹子トンネルの事故。あれも5m上でしたね。地上からだと金具が入っているかどうかも見えにくい距離なので、それが締まっているかどうかは触らないと絶対にわかりません。笹子トンネルでもボルトが数本抜け出していないと、目視ではわからなかったでしょうね。

今月は吹付けのり面の熱赤外線調査を予定しています。
コンクリートの浮きは、打音調査でわかりますが、手が届かない位置はダメ。そこで遠隔探査になります。が、熱赤外線を利用した推定精度は良くないと感じています。表面の状態(日射、影、湧水)に大きく影響されてしまいます。
もっと精度の良い遠隔探査手法は現段階で実用化・普及していません。打音に代わる遠隔探査技術を開発・実証しよう、といった段階かと思います。

東芝
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2015_06/tp_j0801.htm
JR
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/column/20141104/682273/


事後保全になりますが、実際に事故が起こって、問題が分かって、それを克服する、そしてフィードバックする。維持管理時代の幕開けでは、このような積み重ねも重要になるでしょう。

点検も実施してみないと、実感としてわからないものなのです。橋、トンネル、河川など構造物にかかわらず、とりあえずトライしてみましょう。


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