今後のインフラの維持管理に関する講演を聞いてきました。
過去にも、似たような内容を聞いたことがありました。が、今回は衝撃的でした。
私の中期的目標が、「多くの現場で経験をつむ」です。が、あまり進んでいません。
施工時には理論より経験を重視しますし、幾多の情報より大事なものを抽出することが可能となります。その感覚は調査・設計でも重要です。
しかし、その経験がもっと足りなくなるのは、これから技術者になる若い方たちだと。新設より維持管理にシフトすると、作ったことがないのに、あるいは作った当時のデータがないまま維持管理を担当する技術者が増えるとのこと。ま、時代を考えるとわかることなのですが、言われるまで気づきませんでした。
ではどうするか?というと、ICT を活用し、重要な情報をそこから拾うタイプの人材を育成するそうです。経験は少なくても、熟練者と同じ着目点を示すことの可能な能力= ICT 利用技術 といったことのようでした。例えば、傾斜センサーを落石源1個毎に貼り付け、すべてを遠隔管理する、移動体を使った3次元計測の差分で変位を自動抽出する、堤体の打音検査を維持管理ロボットに実施させ面的な状況を把握する、などといった事が挙げられます。現段階で高価だと考えられているそのような ICT を、安く、平易に作り、使うことができる技術者を育成するとのこと。国からも大学へ要請があり、お金もついているそうですね。これからの学生たちは土木の基礎知識はもちろん、電気工事屋さんの様な知識も身に付ける必要があるようです(当然、受け入れる側も)。
ロボットが開発され、あるいはそれを作り、使うのが当たり前になってくると、発想を転換しないといけなくなるでしょうね。まさに温故知新。経験も重要ですが、新しい ICT を普通に使えることも重要です(新しいといっている段階で、古い技術者になっていますが)。
ま、受け入れる側として、心づもりはしておきましょう。
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