2020年8月9日日曜日

DualSPHysics 5.0

  DualSPHysics が ver.5.0 に up しました。


今回の注目はコチラ↓

3.17 Rheology models and non-Newtonian formulations

https://github.com/DualSPHysics/DualSPHysics/wiki/3.-SPH-formulation#317-rheology-models-and-non-newtonian-formulations


以前の土砂流下モデルを引っ張り出してテスト中ですが、結果が実現象に近づきつつあることを確認できました。

まだ、式に対応するパラメータ(m, n)の設定をまだ見つけられないなど、計算に使っている式と設定値の対応を完全に把握できていません。

もう少し時間が必要です。


2020年8月7日金曜日

SNAP 7.0

esa の SNAP が Ver.7 にアップされていました。

以下、SNAP v7.0 + ALOS2 (SM, L1.1) での InSAR の手順です。
1- Open product (import ALOS-2 CEOS file)
2- Coregistration
3- Interferogram Formation
4- Topographic Phase Removal (SRTM 1sec)
5- Coherence Estimation
6- Goldstein Phase Filtering
7- Multilook
8- Snaphu export and import (Phase unwrapping)
1- では解凍後のデータを import します。
zip を open すると、以下の通り歯抜け画像になります。
このあたりは v6.0 から変わっていません。

また、読めるのは StripMap (高解像度モード) のみといった報告もあります。私の手元には SM1 しかないので確認できませんが、その可能性はあるでしょうね。
ま、流行の災害対応では L1.5 の Geotiff 利用となっていますので、SNAP は必要ないのですが。

2- 以降は SNAP を使った「処理」です。手元のデータで 6- まで実施しました。
が、干渉しません。
2時期が離れすぎたか?などと思いつつ coregistration の結果を RGB 表示してみました。結果、2時期で尾根が重なっておらず、大きなズレが生じています。

検索してみますと、2-の段階で失敗することが多いようですね。
Radar --> Coregistration --> Coregistration. As the “Initial Offset Method” was set “product geolocation”. 
これに Nearest Neighbor を加えて試したところ、2時期の画像がほぼ一致しました。V6.0 時もこれが原因だったのかもしれません。時間は短縮され17分。マシンスペックの差でしょうか。

最終的に地震時や火山地域のような広域の綺麗な干渉縞は得られませんでしたが、局所的な縞は得られました。まだ手順が足りないのでしょう。

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20200808追記
同様の状態がココにも。
ENVI SARscape、高価ですが優秀みたいですね。


2020年8月5日水曜日

河床変動計算終了

TELEMAC を一通り使い終わりました。河床変動や下流端の設定で悩みましたが、きちんと動くようになりました。

Fortran での1次元河床変動計算(土石流)のカスタマイズも終了。いくつかのモデルで計算が終わりました。

やっと終わったと思ったら、SNAP と DualSPHysics がアップデートされていました。

うーん。
ひとつづつ確認しましょう。

2020年7月23日木曜日

リニア中央新幹線 有識者会議

先日、御客様との話の中で、静岡のリニア問題に関する話題が出ました。

これ、詳細な議事録が公開されています。以前より興味があり目を通していたのですが、お客様の中にも気になる方がいらっしゃるようですね。

リニア中央新幹線静岡工区 有識者会議

議事録を読んだ際に感心したのが以下の点。(第2回議事録)
  • 解析モデルの不確実性ををふまえた上でのリスク管理システムを作っていただきたいと住民側が要望している。
  • 通常は住民側が安全・危険の2択で質問・要望するのに対し、エンジニア側がリスク管理の視点で説明する。しかし、ここでは逆転している(住民側がリスク管理、リスクコミュニケーションの向上をJR東海さんにお願いしている)。
住民側として説明をうけるはずの静岡県が総監技術士の視点で発言しているのに対し、JR東海さんが主に専門技術士の視点で説明しているような異例の流れとして読めます。JR東海さんの地下水解析の委託先は国際航業さんとのこと。リスク対応方針を決める立場ではない担当技術者の心中を察します。
モデルの不確実性については、「地下水モデル」にも書かれていました(備忘録としてまとめた内容はどこかに置いたかな?)。理解できていない部分がまだ残っていますが、大事な内容です。この不確実性の結果も見据えて静岡県にアドバイスされているブレインがいらっしゃれば、その方は優秀です。見習わねば。


もう一点。使用するアルゴリズムへの委員からの指摘です。(第3回議事録)
  • 委員からは、そもそもの解析ソフトももっと最新のもの、国際的なものがあるので、そちらでやって欲しいとの意見を散々申し上げているが、JR東海からは、高橋の方法だとか国鉄時代のものを使用すると言われてしまうので、そうなると私達としても結果を検証できない。
第1回議事録に「水収支モデル(TOWNBY)」の記載があります。これが「国鉄時代」のアルゴリズムです。TOWNBY 以外の新たな手法を要望される方がいらっしゃるのを初めて知りました。この方の仰る国際的なモノとはどれでしょうね。
広域モデルである程度の精度で予測し、その結果を個別の詳細モデルの境界条件として利用し精度向上を図るという2段階手法は常套手段だと考えます。それを100mメッシュ(感覚では広域モデル相当)のTOWNBY のみで説明を通そうとされるのは、確かに乱暴かもしれません。それ故、副知事の仰る不確実性を明記し、それを踏まえたリスク管理が求められるのでしょう(厳しいですが、理解します)。
私なら、詳細モデルとして何を使うでしょうか?おそらく、知り合いの先生のアルゴリズム(浸透流+地表流NS)を利用させてもらえないか、まず相談するでしょうね。ダメなら GETFLOWS でしょうか。高価ですし、自分で修正できないのが難点ですが。
不確実性は統計手法が良いでしょう。浸透流の予測結果に対して実施したことはありませんが、z分布、t分布などを仮定した検定のような手法を当てはめることができそうです。


目指すは専門技術・リスク管理技術の両輪での解決。総監の視点が必要です。
私レベルだと一人で解決に導くことは難しいでしょう。が、技術者としては腕の見せ所です。JR東海さんが合意に向かう道筋を見つけられるよう、今後を期待しています。


2020年7月19日日曜日

クロネッカーのδ、ディラックのδ関数

紛らわしい名称ですが、内容は異なります。


クロネッカーのδ(単位行列など)

δij=1 (i=j)
    =0 (i≠j)


ディラックのδ関数(SPHカーネルなど)

δ(x-x’)=∞ (x=x’)
   =0 (x≠x’)

Change Detection

航空写真や衛星画像を用いた classification や change detection は古くからあります。

それ故、手法は多数あり、目的や要求精度などによって自由に選択できる状況です。手元の洋書には、change detection のみで8つの手法が紹介されています。

以前に拝見した国総研さんのレポートに、以下の案内がありました。
合成開口レーダ(SAR)画像による土砂災害判読の手引きの作成

関連資料はコチラ↓
2偏波SAR 画像による大規模崩壊及び河道閉塞箇所の判読調査手法(案)
災害時における衛星画像等の活用を促進

2時期の強度画像を用いた目視による崩壊個所の検出作業です。change detection の一つなので、要求される技術レベルは(目検索であれば)低い方です。入社当時、LANDSATデータを画像化してPhotoshopでRGB合成していた、そのような作業と同レベルですね。
昨年の台風19号のように短時間かつマンパワーを必要とする広域災害が今後も発生すると想定されるため、各自治体で分散実施できるように手引きにまとめられたのかもしれません。※今月の SAR は現行体制のままのようです。

残念ながら PSInSAR のような、いくつかの分野に展開できる作業は含まれていません。相対的に高度であることや、現行体制の諸事情?により展開されないのでしょう。で、マンパワーの必要な「作業」のみを外に出す形になるのだと想像しています。

現在、Detection では使用するソースの多様化、高次元化により、コンペ等で機械学習による精度向上が競われているところです。近い将来、マンパワーが機械学習に取って代わるでしょう。民間も売れる技術を整備しなければならないのですが、「SAR って何?」という executives が占める会社では現状、「作業」すら難しい状況です。
ま、ここは他社さんに任せましょう。


2020年7月13日月曜日

極小アレイ + H/V

山本他「岩手県久慈市における微動アレイ探査による地盤振動特性の評価」物理探査 2019 年 72 巻 p. 8-16
極小微動アレイ(3Hz~、深度10m程度の分散曲線)のみでなく、H/V(ピーク周期)も満足する速度構造を推定。


極小アレイは手軽な反面、探査震度が浅いと感じていたのは、私だけではなかったようです。それを補完する目的で(理論)H/V を併用するという考え方は、現場作業が増えず理想的です。
が、理論 H/V の計算手順がわかりません。ミディアムレスポンスって何?状態。

で、プロに聞きました。

ありがたいことに、900ページ超のテキストを御貸し頂きました。また、ソフトも紹介いただきました。

残念ながら、このテキストの導入部(連続体力学部分)以外は全く理解できません。とっかかりすら掴めません。ソフトがあるので実務への適用は困らないのですが、導出くらいは理解したいところです。うーん。学生の頃にもっと勉強しておくべきでした。後悔。

ま、次の機会にプロと相談しながら計算してみましょう。