2012年4月30日月曜日

GSサンプリング

設計者より依頼。

「GSサンプリングとベンダーエレメント試験をしてもらえないか?」

話を聞けば、動解(FLIP)に使用したいとのこと。
しかし、どちらもレアです。私自身、見たことも触ったこともありません。

GSサンプリングは、大阪の業者さんがあるコンサルトさんと開発した手法と聞いています。以前、そのコンサルさんが仕込んだ仕事で仕様に入っていたことがありました。できる業者を調べましたが、その業者さんだけでした。しかも特許がかかっています。内管固定式であるところがミソらしいですね。礫対応とありますが、今は通常のコアチューブでも腕の良いオペさんはほとんど乱さずに上げてくれます(腕の悪いオペさんはサンプリング自体を任せられませんが)ので、それほど利点を感じません。

ちょうどGSサンプリングを実施している先輩がいましたので詳細を聞きました。
結局、扱うオペさんの腕によるとのこと。トリプルに比べれば長短両方ありとのことでした。平気で「礫は動く」と言うオペさんもいらっしゃり、何度も掘りなおしを指示しているようです。そりゃ、1本10万円でトリプルよりも良い試料がとれると宣伝しておれば、お客様に残念な試料をお見せすることができません。試験結果にも顕著に現れますし。
残念ながら現場まで見に行くことはできませんでしたが、聞いた範囲で利点は感じませんでした。

それらのことを設計者に話し、いったいどんな現場(土質)に使いたいのか?と聞いていくと、どうも液状化しそうな緩い砂をとりたいとのことでした。

では、トリプルで十分です。結局、トリプルを計画しました。

BE試験については後日。


2012年4月29日日曜日

SoilPlus 2012 でSSRFEM?

SoilPlus2012 のリリースノートに、せん断強度低減法が使えるようになったと記載されています。

せっかくなので試そうとしているのですが、リリースノート以外に説明がありません。
マニュを検索しましたが引っかかりませんし、オンラインヘルプには「整備中」とあります。結果の表示方法すら分かりません。
静的解析の内、施工段階を組まないとSSRMの計算スイッチが出てきませんので、そちらしか対応していないのでしょうか?

サポートに問い合わせると、その辺の説明はありませんでしたが、結果についてはリストのTXTデータ内に記載されているので、(エディタで)検索して下さいとのこと。ポストでは抜き出せないようです。施工段階で100ステップ繰り返していましたので、100回抜き出してくださいということなのでしょう。何とも、です。

リストを見てみると、確かに安全率が表示されています。が、どうも1ステップ0.001しか安全率を上げておらず、発散まで計算していないようです。初期安全率が0.01から上昇させていますので、最終ステップで0.11までしか計算していません。よくわかりません。

もう少し触ってみましょう。

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2012.5.10追記
サポートからTELがありました。
やはりソフトの不具合で修正中とのこと。

昇格試験

管理職への昇進試験を受けるように、上司から推薦を受けました。 実は、2年前にも推薦され、辞退を許可されず試験を受けましたが、白紙提出で早々に退席しています。 辞退理由は・・・単純に「試験準備が面倒」です。「名ばかり管理職」に魅力がないというのもあるかもしれませんが。ただ、昇進のチャンスを辞退するのはレアなようですね。

今年も優秀な後輩や同僚を推薦し、辞退しようとしました。が、後輩が受験できないということで、先日、試験を受けてきました(能力主義と言いながらも、実態は年功序列)。
が、形だけ。早々に中途退席すると、Executive から呼び止められ叱られました。やはり、社内の階級が上の方は、それをより重要視されているようです。仰ることも理解できましたが、何にせよ準備不足でしたので試験に対応できません(まず、漢字が書けません)。

まあ、これで2回目ですので、executives が総替えにでもならない限り、これで管理職に上がる道はなくなってしまいましたね。詰将棋的に、予想はできていましたが。

近年、先輩や同僚、特に過重労働が常態化している設計部署の方が流れ込むように地方自治体へ転職しています。年収は変わらず、楽ですからね。まあ、何事もポテンシャルの高いところから低いところへ流れて行くのは自然なことです。
その後の傾向を聞くと、最初は頑張るけれども、だんだん公務員色に染まっていくようですね。ただ、技術力はあるので、上司にかわいがられ昇進のチャンスも早いそうです。しかし、同年代の公務員プロパーから足を引っ張られ昇進を阻まれるケースもあるようです。

自然と共に暮らす生活が理想ですが、現実は甘くない。ろそろ潮時かもしれませんが、この年なので斜陽産業からの脱出は難しいでしょうね。

2012年4月26日木曜日

Executive の提案書

ダメな executive はどこにでもいるものです。

地下水解析の提案書を executive が作成し、採用されました。といっても お客様は詳細を読まれていない、そういう採用です。

私が担当として呼ばれたのですが、提案書の意味がよく分かりません。いえ、体裁は良いのですが、技術的な内容や言葉の意味がわからないのです(この方の文章、いつも理解できません)。

例えば、「ワンデーレスポンスを意識した緊急連絡網の作成」。意味が分かりません。話を聞くと、すぐに連絡が取りあえるような緊急連絡網の意味らしい。近いようで遠い。
 「現況のパラメーターを逆解析で求める」は文面通りかと思いきや、通常のパラスタの事。それ、順解析です。しかし書いてしまってますからね。早速、逆解析ソフト、買ってもらいましょう。
「移流分散特性を求める為の室内試験」は、カラム試験で遅延や分散長を求めるのかと思いきや、汚染の深度による到達時間の遅れを表したいので室内試験がいると考えた程度。それ、通常の非定常解析の事です。遅延は安全側で見込まないことが多いんですよ。

結局、フォローをするのは我々のような駒。
まあ、技術力でない所で仕事を取れるなら、それはそれで役割を果たしたともいえますが。出来れば、基礎力をつけて支障のない文章を書いていただきたい。あるいは、管理に専念して、技術から足を洗ってほしい。あるいは御自分で責任を背負っていただきたい。

老いたことに気付かない老人になってはいけない、自分の身の丈に会った仕事をしないといけないと、つくづく思った1週間でした。




ロッキング

多層地盤の支持力をチェックしようと SoilPlus 2012 で計算しました。

モデル自体はDXFを取り込めますのですぐにできます。2次元では平面ひずみ1次要素しか対応していませんので、しかたなくそれでモデル化しました。
が、計算すると、何かおかしい。

よくわからないので、地盤工学会「3.弾塑性有限要素法をつかう」にある簡易なモデルでチェックしてみました。結果、理論解より1オーダー高い値が出ています。変位と支持力の関係をプロットすると、ほとんど弾性の挙動でした。
そんなものなのかと思いながら、3次元のソリッド要素で、境界条件により平面ひずみ状態を作り2次元的な解析を行いました。すると、理論解よりやや高い程度の値が出てきました。

原因がよくわからず、社内のプロやサポートに聞きましたが、満足な回答が得られません。モデルをチェックしてもおかしなところはありません。そんなこんなで3夜ほど考えていました。

まさか?と思い、2次元モデルでせん断成分の減退積分を行ったところ、オーダーが合致しました。

ロッキングでした。

しかし、ソリッド要素の結果に比べ、まだ値が高いので、体積成分に対し減退積分を行いました。結果、ソリッドの結果よりも低くなり、より理論解に近づきました。が、アワーグラスが発生しておりダメ。しかも、時間がかかる。
メッシュを細かく切るしかないのでしょうね。


今回のように、明らかにおかしいと思える場合は良いのですが、ちょっと違うと気付かないこともあるでしょう。そんな心配やチェックの手間を考えるなら、SoilPlusでは2次元モデルは扱わず、ソリッド要素を使うしかありません。平面ひずみならDXFを読み込んで1m押し出すだけなので、手間はそれほど変わりませんし。

ソフトにはクセがあります。今回の場合はクセというか仕様?なので私の理解が足りなかったのが原因でしょうけど。まあ、どんなソフトも中身と自分のレベルをよく知ることからですね。

ロッキングとその回避、復習しておきましょう。

2012年4月21日土曜日

SoilPlus 2012 の洗礼

SoilPlus を2012にUPしました。

ようやくネットワークキーに移行したのですが、立ち上げてみると早速エラー。ライセンスを認識しません。1時間くらい触っていたのですが全く駄目。例の春の洗礼か、と思いながらサポートに連絡しました。

翌日、バグであったと返答があり、後日、修正されたライブラリが送られてきました。
入れ替えると認識するようになりました。

その後、簡易な2次元モデルで静的変形を試してみました。例の多層モデルの支持力チェックです。
2次元ですからすぐにモデルはできました。施工段階を組み込み、解析実行!
しかし、またもエラー。モデルを何度チェックしてもおかしな箇所はありません。

2時間程度モデルをチェックして、ようやく分かりました。2次元では2次要素が使えないようです。解析種別で施工段階解析を選択すると「USER FATAL MESSAGE 2020」といったエラー番号しか出ないのですが、静的解析(1ステップ)だと「2次元2次要素は使えない」といった趣旨のエラーがでます。まさか、変形で2次要素が使えないとは思いませんでした。
結局、1次要素に変換すると、問題なく動きました。

Ver.2010では浸透流で面流量が選択できるにもかかわらず機能しない、2011ではダイレイタンシー角が入力できるのに解析結果に反映されない、2012では2次元2次要素が選択できるのに解析時にエラーを出す。こういった、使えないにもかかわらず、モデル作成時には通常通り選択でき、結果に反映されなかったり解析中にエラーを吐きだすといったアプリの設計は不親切ですね。


まあ、春の洗礼の一つでしたが、悪い話ばかりではありません。

2012になって、3次元SSRMが使用できるようになったようです。2次元で使えるのかどうかは分かりません。まだ試していませんが、支持力のチェックが終われば試してみましょう。


2012年4月20日金曜日

粒子画像流速測定法 (PIV)

先日、後輩から粒子画像流速測定法 (PIV)を地すべりに適用した事例を紹介してもらいました。

地すべりで画像を使用した移動方向の推定を行う場合、精度を保つには画像のプレ処理が難しいだろうなあ、と思いながら聞いていました。まあ、これは Optical Flow でも共通しています。

聞きながら、ふと、思いつきました。
「これ、河川や泥流の流速が測れるのではないか?」

以前、Optical Flow で流速が測れるのでは?という思いつきを書いたことがあります。http://phreeqc.blogspot.jp/2012/02/lp.html
PIV と流体の流速について調べてみると、国交省でも研究されていたようです。H15年の発表が公開されています。その後、どうなったのでしょう?技術的に困難だったのでしょうか?
http://www.mlit.go.jp/chosahokoku/h15giken/pdf/0214.pdf

さらに調べてみると、既に PIV を利用した測定器も販売されていました。かなり進んでいますね。


先輩が泥流を WEB カメラで観測している現場があります。国交省の発表のように本来は補正が必要ですが、まず PIV ソフトで認識するかどうか試してみましょう。