2012年5月22日火曜日

応答曲面法

応答曲面法という手法があるそうです。

ある現象を起こすための因子をいくつか選び、それらを変化させた場合の応答を計算しておく。結果をフィッティング関数(曲面)で表現しておき、必要な時にそこから答えを得るといったもののようです。

昨日、斜面崩壊に適用した例を聞きました。しかし、聞いただけではこの手法の長所が分かりませんでした。最初に浸透流をいくつも回して非定常の水位を計算されていましたが、それで安全率に関する応答を求めるのであれば、かなり手間です。最初に手間をかけて、後で計算を回さなくても安全率が分かるといった趣旨だと思うのですが、個人的には後で個別で回した方が手間が少ないように思います。浸透流や安全率の計算ができない、お客様用の手法かもしれません。

それで思い出したのが、海外の基準。どこに書いてあったか忘れましたが、盛土高によって目標安全率か、何か決められていたように思います。使うことはないと読み飛ばしていましたが、ちょっと調べてみましょう。

2012年5月18日金曜日

空気注入不飽和化工法

空気注入不飽和化工法が地盤工学会誌の今月号で紹介されています。

3月でしたか、建設通信新聞で紹介されたのが知るきっかけでした。
「大丈夫なのかな?」というのが第一印象でした。空気を入れるということは3相になるわけですから計算自体が難しくなるし、有効応力の増加、圧密沈下の促進、空気圧の増大など、Totalの変形に関して予測しづらいのではないか?と漠然と思っています。たぶん、そのあたりの事はクリアーされていると思いますが、知識がないので、機会があればぜひ知りたいですね。

先月、四国で液状化対策の一環として夜間作業を行ったのですが、結構待ち時間があり、設計者と長話をしていました。その中で、この工法の話題になりました。やはり、設計者も維持管理(空気の抜けに対する管理)の事が心配なようでした。面的にある程度の深度まで不飽和化させ、それを数十年間維持するのであれば、それ相応の管理と施設が必要だろうというのも素人ながら想像できます。設計者として採用するには長期的な実績も気になるところでしょう。ただ、四国地整さんの仕事では、比較案に入れておかないといけないようですね。愛媛大との共同開発のようですから。

今後、日本で広まるかは分かりません。単純なので、何となくですが、海外で受けそうな匂いがします。液状化以外にも利用されるかもしれませんね。

2012年5月16日水曜日

伝わらない説明

 河川敷の縦断占用について話していました。

個人的に、感覚として短いものなら許可されるのではないか(具体的に何mまでかは分かりません。)、高水敷は厳格で河床は何も言われない(許可されやすい)のではないかと思っていました。 結局、知らない者同士が話しても結論は出ませんでした。

 その後、例の部長様よりメールが。
「堤防の法の延長より浅ければOK、深ければOUT」
河川技術者に聞かれたようです。しかし部長様の説明の仕方が悪かったのでしょう。全く伝わっていませんでした(私も偶然その技術者に同じ内容を確認していたのですが、部長様の問い合わせとは(そのメールの話をするまで)全く別件だと思われていました。)
 部長様、それ、ただの2Hルールですから。と思いつつ、タイミングが悪いと怒りだすので、まだ言っていません。 ま、そのうち気付くでしょう。
 
 また、部長様がある解析結果の印象的な部分のみを覚えていらっしゃったのでしょう。 ある主張をマンガを描きながら説明されていました。解析結果はそうなっていなかったのと、そのマンガが下手なので皆分からない様子。いらつきながらの主張。自分しか分からない伝わらない説明。私もいらつきながらの質問。それでヒートアップ。最後は何言ってるんだ!と言い出してました(小声で)。
 もっとよく読んで理解して下さい。海水の影響は上側にも出るとなっています。河床で濃度固定した密度流の結果も出ています。と思いつつ、何か言うと面倒なので黙ってました(私は幸い担当ではありませんので)。 ま、そのうち気付くでしょう。

 説明は難しいです。
相手の反応を良く見ておかないと、伝わりません。多人数だともっと難しい。数年前は毎月1~2回、20人程度の前で説明を行い、お客様に叱られてばかりの時期がありました。そのつらい思い(今では良い経験だったと思っています)を抜け出すために珍しく専門書以外のプレゼンの本などを読んだりしました。

 まあ、理解してもらえないことを相手の責任にするようになると、歳と言うことでしょう。 そうならないよう気をつけましょう。



サーフェスの座標ファイル出力

Civil3D 2012 のサーフェスを座標値として書き出す方法を模索しました。

 まず思いつくのは LandXML 。でも、これはMVSで読めません。
次は USGS DEM 。しかし、日本の座標系に対応していません。
で、GeoTIFF 。後輩に聞いてみると、ArcGIS 経由で csv に変換可能でした。しかし、毎回頼むのも面倒です。

どれもイマイチだなあと思いながら GEORAMA を触っていると、データ変換機能が新しく備わっていることに気付きました。Ver.2012 からの新機能のようです。リリースノートを見ると、以下のような説明があります。
 サーフェスポイントの CSV ファイル出力
指定範囲内のサーフェスのポイントを CSV ファイルに出力できます。

早速試してみると、指定したポリラインの範囲で地形も岩盤サーフェスも出力できました。 おお、これは便利。中身を見ると、ヘッダーもフッターもついていない、座標値だけの非常に単純な CSV です。
エディターで2行のヘッダーを付け、最後に”end”を入れるだけで、MVS 用 GMF の完成です。何層もあるならこの繰り返しです(これ、ついでにマクロ付けときましょう)。

MVS に取り込んで見ると、 おお、綺麗に取り込めた!と思いましたが、残念。岩盤サーフェスは山の部分を作る必要がないため、その部分の座標値がありません。が、地表と同時に取り込んでKrigingをかけると、それと同じ範囲を補間してしまいます。座標のない所まで、おかしな深度で補間してしまうのです。
ま、数値計算では先の書き出したCSVを座標として使いますから、表示だけの問題です。平地の標高で岩盤サーフェスを切ってしまえば、地表面形状(山)と連続しているように見え、見栄え良くなりました。

そこからは、可視化の威力発揮。データ入力のミスがすぐ分かります。また、同じ3次元でも CAD と違って見た目が段違いに良い。ボーリング、N値、土質区分を表示させ、空中写真、CADデータなどを貼り付け一段落です。結局、既存135本のボーリングを可視化するまで1週間かかりました。でも、なかなか効率が良かったように思います。


ま、考える材料ができただけで、ようやくスタートラインに立った所ですけどね。

2012年5月15日火曜日

揚水試験の観測孔

揚水試験をする場合、周辺に観測孔を設けます。

後輩が揚水試験の計画を立てていますが、深度5m程の観測孔を周辺に複数設ける必要があります。ボーリングだと1日1箇所でしょう。数mしか離れていないと、もったいない気がします。

もっと手軽に設置できないか?と思いながら昔の資料を見ていると、40か所強の観測孔を設けている例がありました。設置方法には”打”と"ボ"の文字が。パーカッションとボーリングでしょうか?打ち込みかもしれませんね。打ち込みなら砂・粘土地盤を簡単に貫入できますし、道具は伝馬船でも運べますね。ボーリングを据えるよりは安くできるでしょう。ネックは玉石でしょうか?手軽に設置できる割に、使ったことがありませんが、可能性があるなら柔軟に考えるべきでしょうね。

最近では簡易貫入の後に細い穴空きVPを入れ、触針式水位計による観測孔仕上げとすることも多いようです。設置する方は大変な作業ですし利益も全く出ません。が、これ、なかなか良いアイデアですよね。実質、耐用年数は短いと思いますが、1年持てば上等といった現場にでも使用すれば良いでしょう。ミニラムを改良する手もありそうですね。穴空き鉄管を打ち込むだけ。こちらは砂礫地盤でもOKでしょう。土壌汚染のクローラー掘削機だと、もっと早いかもしれませんね。

観測孔、アイデア次第で手軽に設置できるようです。もっと柔軟に考えましょうか。

2012年5月14日月曜日

MVS で kriging

GEORAMA から変換したボーリングデータを MVS で表示してみました。

まずは PGF。標高、土質区分、深度、孔名、全部読めていますね。正しく変換できているようです。 Indicator Kriging で補間もしてみました。結果はいまいちですが、ドラフトですからOKでしょう。probability の表示は計算に時間がかかりますね。範囲が決まってからにしましょう。
 N値も表示できました。CSV も 問題ないようです。

ただ、MVS の kriging は少し Black BOX。具体的には、range や sill を自動設定しているようで、Geology 関連の kriging では、どのように内部的に扱われているのかが分からないのです。どこかに 通常の kriging 同様、semivariogram を plot させるスイッチがあるのでしょうか?と思いつつ、「EVS applies the experience and knowledge of a team of experts to that task in the form of expert system algorithms that assess the data and assure the appropriateness of the results. 」らしいのでいつもそのまま流していますけど。

とりあえず、ボーリングデータに関しては問題なく流れることが確認できました。あとはサーフェスと解析領域の取り込みだけです。


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2012.6.23追記
GEORAMA (csv) から MVS (csv, pgf) へ変換するための EXCEL ワークブックを UP しました。
https://sites.google.com/site/geochemist001/resources/georama2mvs


2012年5月12日土曜日

ボーリングデータの変換

GEORAMA のボーリングデータは CSV 形式で保存されています。

位置情報や土層区分、N値などが含まれている為、並べ替えると MVS に持って行けそうです。
当然、100本近くなると手作業では時間がかかりますので、マクロを組むことにしました。

まずはN値から。
GEORAMA は XML から試験開始深度を読み込むようで、厳密には試験区間の中心でプロットされません。XMLから直接読もうかとも思いましたが、先日UPしたように位置情報の修正が必須であるため、やめました。それに、EXCEL2007以上ではKunijibanのサーバーからも直接読めませんし(MSXML2.DOMDocumenのloadメソッドが上手く機能しません)。結局、GEORAMA の CSV を読み込み、MVS 用の CSV ファイルとして保存する形にしました。簡単なようでしたがバグ取りに時間がかかりました(分岐が複雑になると、最後の方で脳が追いつかなくなります)。計4時間程度でした。

次はPGFの作成。
読み込まれた柱状図を見ると、多くの方が様々な記載をされています。ただ、「盛土」や「埋土」などは、土質区分にその文字が含まれておれば自ずとピックアップ可能ですし、粘土・砂・礫の区分は、土質の最後2~3文字をチェックすることで可能でしょう。それらの残りを「風化」や「岩」の文字が含まれているかどうかをチェックすると「岩盤」として区分できます。最終的にどこにも含まれないものはそのまま書き出しておき、後でチェックすればOKです。
この辺りの判定は目的によって変えないといけないでしょうね。今回は土砂部の透水性が問題となるのと、大まかな土質分布を可視化するために上記のように区分しました。アルゴはほとんど上記N値と同じ。楽でしたね。こちらは1時間弱で完成しました。

これでボーリングデータとして過去の電子納品や Kunijiban の XML を GEORAMA で読み込み、Civil3D で位置を修正し、MVS で可視化というデータ変換の流れができたように思います。もう少し検証できたら変換ファイルをUPしておきましょう。