砂防分野では砂防施設の点検にUAVを使用する動きが活発です。
UAV動画から変状の自動抽出も研究されています。が、国の研究機関が成果を自治体に伝達する形ではなく、事務所毎で個別に検討するスタイルのようです。常に民間で競わせて、その時々で良い技術のみが利用されることを期待されているのでしょうか。
砂防学会の研究発表概要集を見てみますと、R5、6年度で3件の発表が掲載されていました。
場所、管理者 |
手法 |
フレームワーク等 |
対象 |
発表名 |
年度 |
桜島 |
物体検出 |
YOLO5 |
AIにより自動検出する対象は、既知の変状の細かな進行度合い(変状レベル)でなく、新規で生じた大き な変状(陥没等)の有無とした。 |
AIを用いたUAV砂防巡視点検結果からの変状箇所自動抽出について |
R5 |
川辺川流域 |
物体検出 |
VIS&TFC 処理、Mask R-CNN |
解析対象の変状は川辺川流域の砂防施設で 多く発生している摩耗とした。 |
川辺川流域における AI 等を活用した砂防施設変状箇所抽出および変状量把握の試み |
R5 |
稲荷川、般若沢 |
セグメンテーション、マッチング、差分計算 |
DINOv2、AKAZE、BFMatcher、RANSAC |
臨時点検の効率化のため,半自動で大きな変状の有無を判定し,効率化を図ることを目指す。 |
UAV 画像解析による砂防施設の緊急点検時の変状自動判定手法の検討 |
R6 |
いずれも実用化には至るレベルには到達していない印象を受けますが、大きな変状を対象としていますので、ある程度の精度に至るのは時間の問題でしょう。
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