少し前に、運転中にビデオカメラを利用している交通量調査に遭遇しました。
数年前からAIカメラと称して民間や国が研究していましたが、ようやく生活の中に感じるまでになりました。
webでは交通渋滞の把握、事故分析、変状抽出などに機械学習を利用されている宣伝を見かけます。建設工業新聞にも出ていましたが、道路分野、河川分野で予算が付いたようですので、今年はますます機械学習が浸透していくのでしょう。
国交省/道路の被災や事故を生成AIで検知高精度化、迅速な初動対応に寄与 – 日刊建設工業新聞
もし道路分野で変状抽出に対する機械学習が浸透していた場合、八潮市内での道路陥没事故を防げたかを考えると、難しかったのではないかと思います。表面の調査だけでは地下を把握することは難しい。ニュースでは地上からレーダー探査を実施している状況が写されていましたが、これも数mしか把握できません。現状では対応が難しいのですが、下水管の臨時点検で異常が見つかった付近にセンサーを設置して、トモグラフィーをかけるぐらいしか思い浮かびません。
これから新設する場合、センサーとしての光ファイバーを抱き込んでおけば、異常の発生しつつある場所を把握しやすいと思われます。リアルタイムで長期間、長距離、高密度でデータの取れる手法というと、DASしか思い浮かびません。DASで取得した大量のデータに対し、機械学習(この場合は異常検知でしょうか)を利用することで異常箇所を抽出します。そこを技術者が点検する、という流れが効率的に安全を確保する一手段になると思います。
土木分野での IoT、DX 利用は、管理者や企業のためではなく、社会のためというのが本質でしょう。見えない場所に張り巡らしたセンサーでデータを取得し、機械学習を利用して効率的に人の安全に役立つような仕組みを考え提供することは一つの利用法だと思います。将来の世代のためにも研究対象を選択し、お金を費やす場所を選ぶ必要があります。
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