2024年9月27日金曜日

Landslide Susceptibility Map using ML

2020年頃から機械学習が Landslide Susceptibility Map の作成に用いられるようになりました。今日では安定計算と同じような基本ツールの一つになっています。日本の土木分野は、かなり出遅れています。

初期の文献では、ある事象を単一モデルで学習し、予測マッピングするだけでした。その後、インバランスデータの取り扱いやアルゴリズムの選択などの文献が現れています。参考になるのは以下。1:2がBESTだった例です。
Comparative study on landslide susceptibility mapping based on unbalanced sample ratio | Scientific Reports (nature.com)

今日では既知の地震に対してのみならず、新たな地震に対しても利用できるような汎用性を持たせる作り方が報告されています。新たな地震に対する危険度や損害の程度、それがどこで発生するかを予測したいからでしょう。過去の地震をトレース、予測するだけだと予防や対策につながりませんので。

また、MLと別の分析結果を組み合わせる例が増えているようです。予測された危険度毎に建築物の数を集計するなど、家屋への被害の程度を簡易的に表現する単純な方法でも現段階では有用だと思われます。(建築物の数を考慮すると Risk Map になります。)
Enhancing co-seismic landslide susceptibility, building exposure, and risk analysis through machine learning | Scientific Reports (nature.com)

MLとKDEとのアダマール積、InSARの結果などを組み合わせて評価している例もあります。残念ながら、これらは汎用性に劣るため流行らないでしょう。先のReg3Dは後で組み合わせるより先に計算しておいてMLに投入する方が良いでしょう。どの範囲、というのはDEMだけだと難しいですから、確率をメッシュに与えた方が当たりそうな気がします。

MLと何を組み合わせるか、アイデアはたくさんあると思います。基本ツールの結果を組み合わせ、本来解くべき問題に早々に挑めると、少しは前進するのではないでしょうか。


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