フローレンスとローマの間に、チヴィタという町があります。溶結凝灰岩の崖の上に孤立する町で、世界遺産候補です。観光客からは「死にゆく町」として人気だそうです。
今回の出張で見たかった場所の一つだったのですが、見学が中止になりました。が、それでも個別に見に行かれた地質屋さんがいらっしゃいました。後日、写真を見せてもらうと、香川県の屋島の上に中世の村が作られているような印象でした。
中には、鋼管杭?からアンカーをとって崖を引き留めているような写真もありました。このような対策は日本にもあるそうです。以下の文献には、おおまかな構造が示されています。
(PDF) The dying town of Civita di Bagnoregio and the killer landslide (researchgate.net)
当然ながら、古くから「dying」だった訳で、似たような姿は絵画の題材にもされています。多くはデフォルメされて描かれているようです。いずれにしても、古くから人を惹きつける景観であったことは間違いありません。
対策は観光地としての延命治療のようにも感じますが、住民の方にとっては確かに死活問題です。厳しい土地で工夫しながら長期にわたり歩んでこられた歴史。対策も含め世界遺産候補なのでしょう。
機会があれば、じっくり見てみたいですね。
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