2023年11月24日金曜日

欧州の地すべり調査

フローレンスへの出張から帰国しました。
※いらないコロナを連れ帰ってしまったので療養中です(2回目)。

欧州での地すべり調査について学んできたのですが、彼らは SAR を頻繁に使っていました。取り扱う規模が相対的に大きいこと、SAR データが無料のみならず PSInSAR などの結果も無料で公開されていることが大きな要因です。後者についてはEGMSを紹介されました。欧州全体、5年分の結果が web ベースで公開されています。

本邦の現状はというと SAR は地すべり調査に一般的に使用されておらず、提案しても逆に「(いろいろな場所が)動いていたら困るので、余計なことはしたくない(知りたくない)」と言われることがあるとのこと。容易に想像できます。
国土地理院が DInSAR の一部の結果を公表していますが、これもプロから見ると対象個別にチューニングされていない結果なので利用や解釈には注意が必要とのこと。
いずれにしても河川砂防技術基準に地すべり調査として SAR が入るまでは日本で普及することはないでしょうね。ガラパゴス化です。まだまだヒトが追い付いていません。

面白かったのは物理探査。H/Vを地すべり調査に利用している例がありました。考えることは同じですが、もう一歩進んでいました。これらについては、また後日。

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