2022年12月6日火曜日

PINN の動向

先日、PINN の話を聞く機会がありました。

初歩的な話でしたので計算に役に立つ、というようなレベルではなかったのですが、質問する機会は得られました。

PINNで気持ち悪いのが、時空間の関係があいまいになっている点。
FEMなら全体剛性マトリックス、SPHなら粒子間距離を使って近傍の関係性を明示できるのですが、PINN は NN の weight に押し込められています。時間方向も同様です。
これについて、時間方向は1タイムステップ毎に収束させてから次に進む研究があるとの回答を頂きました。ある時点で特異値を得ても全体で均されるとわからなくなるという状況を解決したいというところから始まっているようです。まだ論文は見つけていませんが、時間方向だけでも明確になれば空間方向は NN の構成と weight で、というのはありかなと思えてきます。

もう一つはGPU。
陰解法では倍精度主体の GPU が欲しいものの、機械学習や陽解法では単精度主体の GPU で良いと思っています。では、PINNはどうか?個人的には求める制度にもよりますが、基本は単精度で良さそうだと考えていました。
この点を伺うと、単精度で書かれたコードは多くみられるが、倍精度でないと結果が合わないケースもあるとのこと。ま、そうなんでしょうね。

今後はサロゲートモデルも選択肢の一つに入る時代になるでしょう。既存の手法を深めつつ、新しい手法も身に着ける必要があります。ま、新技術に対し真摯に取り組む必要があること自体は、時代が変わっても不変です。


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