最近、3次元で設計をしたい、CIMの実積を作りたいと言われる設計者が出てきました。
現段階で、CIMの本質を担う設計は数として少ないと思われます。それでも、国やソフトウェアベンダーがCIMを推進してきた影響(ブーム)が浸透しつつあるのかもしれません。
当然、要求と課題は前倒しになり、調査段階、測量段階に投げられます。最初からCIMのモデルケースというのが決まっておれば、3次元データを作る前提で各段階の計画もなされるのでしょうが、現状そうでないことの方が多いでしょう。
過年度まで測量・調査が順に終わってきて、いきなり3次元設計をしたいというようなケースもあります。その場合、設計会社の地質屋さんが3次元データを作成する必要に迫られます。当然、2次元地形から3次元を起こすのですが、これが手間。通常、測量実施会社に問い合わせても、3次元データで再提供されることはほぼありません。コンターや縦横断、一部の地形や端点は3次元になっても、各種構造物やその間の現況道路、水路など勾配を有するものの作成はマンパワーになります。
測量屋さんも腕に良し悪しがあり、2次元成果でも、その差は歴然となります。当然、腕の良い熟練者に依頼するのですが、その場合、使用されるソフトが3次元に対応していなかったり、3次元の経験がなかったりします。ま、当然ですね。設計側で「3次元地形が必要」と言い出したのは、ついこの間からですので。
3次元地形を取得するのに地上レーザーが良いか?というと、そうでもありません。構造物などは腕の良い測量屋さんに書いていただいた方が信頼できます。
一方、3次元地形に関するノウハウ習得は若い方の方が早いかもしれません。が、測量の腕がついてこないかもしれませんし、初期投資の実権を握っているのは経験のない executives でしょう。
全国測量設計業協会連合会では、CIMの推進に向けた情報共有・検討を行っているようです。
今後、3次元化を前倒しする上での測量段階での課題、要求精度と手法の整理など、何とかしなければなりません。
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