もう一つ、この図書から。
山野井「日本の土: 地質学が明かす黒土と縄文文化」
最近、十数mにわたって道沿いに切られている土壌全体に、規則的な筋状の構造を見ました。薄く剥いでみると、亀裂や断層のようにシャープな形状でなくやや不規則に曲がりを有しており、下に行くほど結合し数が減っている、といったような筋状構造でした。露頭上部は数が多いものの、最上部は消えていました。その時は「木の根の跡だろう」と気にしないようにして離れたのですが、少し形状に違和感があり記憶に残っていました。
この図書のp93図5-11左の写真を見て、「似ている」と思い、読み進めました。
どうやら「フラジパン」と呼ばれる構造のようです。永久凍土でクサビ状の氷(アイスウェッジ)ができた跡で、水平断面を見るとポリゴンのようになっているとのこと。
確かに、最終氷期にそのような構造が形成されてもおかしくありません。 水平断面を確認したいですね。
これまで、最終氷期の構造など取り扱ったことがなく、このような発想がなかったので、新鮮でした。私が見たのが「フラジパン」である確証はありませんが、これからの踏査では、そのような見方もするでしょうね。儲けものでした。
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