2010年11月30日火曜日

Civil3D2010 + Georama2010 (ソリッドモデルの作成)

ソリッドモデルの作成です。

①Georamaツリーの図面名右クリック→モデリング→推定
  • ここで境界を推定したグリッドがそのままソリッドモデルで使われる(ソリッドモデルでグリッドを変更できない)
  • ソリッドモデル作成時にエラーが出て作成できない場合、ここでグリッドを大きくして再推定する
  • FEMメッシュよりも大きくする場合は、プロジェクトフォルダ設定でワークフォルダを変更し、図面を別名で保存しておくとよい
②3Dダイアグラム右クリック→ソリッドモデル
  •  計算・・・地形で切断したソリッド1個ができる
③プライオリティの高い(数字の小さい)地層をプルダウンメニューから選択→分割実行→分割するソリッドの選択。の繰り返し
  • 事前にソリッドを選択しやすい視点切り換えて表示(例えば、表示・正面図など)→ビュー-コンセプトにしてソリッドを表示させる→視点を切り換え
  • sliceコマンドで、ソリッドを切断することも可能。ワークスペースを切り替えることで、結合や切断が容易
④ソリッドのみ選択→コピー→新規図面に貼り付け
  • ブロックで貼り付けた場合、Z方向の倍率を変えて地層を拡大表示可能
  • 地層を分離後、ブロック化、Z方向を拡大表示してもわかりやすい。


2010年11月26日金曜日

DNDC

硝酸性窒素負荷量計算のソフトでDNDCといったものがあります。
今週火曜日の祝日1日で読み解く必要があったので、早速DLしました。

マニュアルが親切で比較的簡単に使用できましたが、パラメーターが多すぎです。といっても、試験が多く必要という訳ではなく、聞き取り調査で確認する項目が多いのです。例えば、何日から麦を作って、いつ収穫して、耕すのは何cmで、施肥は何をどれくらい何回で、次の年は何を作って・・・など。
これは、広域解析には(実務的に)適用しづらいソフトです。ローカルエリアであれば、良いかもしれません。

計算式はマニュアルに書かれていないため、Black BOXです。論文を収集する必要がありそうです。

2010年11月25日木曜日

Civil3D + Google Earth

Civil3DでGoogle Earthのイメージ・標高の取り込み

 ① (DEMの②にて図面に座標系指定)
 ② Google Earth 起動→取り込みたい範囲拡大
 ③ Civilで挿入→読み込み→Google EarthOK!!
(①で指定した座標系に変換されて取り込まれる)


簡単です!!
2007、2008くらいからできるようになってますね。

Civil3D2010+GEORAMA2010

GEORAMAでの大まかなモデリング過程です。

    地形指定→サーフェスを1つ指定(基盤地図情報DEMなど)
    処理範囲の設定→解析範囲をポリライン四角で作っておき、それを指定すればOK!
 ※断面図の下限(標高)、縦方向倍率はこの時に設定しておくこと。あとで変更できる が断面は作り直しになる
    地質テーブル入力
    ボーリング読み込み(XML読み込み可、2010H16基準のみ、2011よりH20基準に対応)→境界深度をリストから入力すること
    鉛直断面図→右クリック→ポリラインで断面線を入れておけば指定するだけでOK!
         (起点が左になる)後で方向を変えられないので注意
 1 作成
 2 修正
  上限(標高)を変更するには縦断ビューを選択→縦断ビュー→プロパティー→標高タブ
→ユーザー指定の高さ
 ※折れ点などは直らないので自分で直す
⑥ 地層線の入力
   Georamaパネルで作業したい断面をWクリック→右クリック→境界線入力
⑦ モデリング→推定 サーフェスが作成される
     断面Noを右クリックし推定形状→断面にサーフェスのラインが入る
     境界ポイントを空中に追加したり、境界線修正したりする
  ⑥~⑨までは、自分の思いえがいたラインになるまで繰り返し作業
     地下水位面の表示
1. 境界テーブルでWater Tableなど適当な名前を作成
2.   他の境界をOFF(面、有効のチェックをはずす)
3.  Water tableのみ、面を有効のチェックを入れる。地質は何でも良いので指定する
4.    モデリングでWater Tableのみ指定
5.    Water tableの有効チェックを外し、他の境界をON(面、有効のチェックをON
6.    他の境界を指定
7.   指定ボタンでWaterサーフェスを指定

Tips
・ ビューポートは2010から回転できるようになりました。縦長の解析領域もレイアウトで横表示に回転できます。
・ 文字→プロパティーの文字の箇所で、異尺度対応としておけばレイアウトで断面番号などが読み易くなります。

Civil3D2010 + 基盤地図情報(地図2500, 25000)

①(DEMと同じ)
②同サイトより「基盤地図情報ビューアーコンバーター」にてESRIシェープファイルへコンバート(コンバーターのマニュアルに記載)
③(DEMの②と同様に座標設定)
Civil3Dで交換データをとりこむ
・コマンド“mapwspace”でタスクペイン表示
・データ→データ接続→SHP接続を追加

Civil3D2010+基盤地図情報(DEM)

ここんとこ、Civil3D+GEORAMA+SoilPlusでいろいろやってました。
Civil3Dだと、非常に簡単に国土地理院の基図が取り込めます。
備忘録です。

    基盤地図情報DEMのダウンロード〔JPGISGML)形式〕
  Civil3D(数値地図Readerインストール済)の数値地図Reader→基盤地図情報DEMDLしたZipデータを選択
  平面直角座標系にチェック
  出力フォルダーを設定 > 変換!!
    Civil3D 新規図面に変換データを取り込む
・ツールスペース→設定タブ→図面名を右クリックして図面設定を編集で座標系を設定する
   ・JapanGSI
   ・JapanGeodetic Datam2000(7puroguramu)No.44系の場合)
・ツールスペース→プロスペクタータブ→サーフェスを作成
   ・サーフェス→サーフェス1→定義→ポイントファイルを右クリックして追加
   ・ENZ(カンマ区切り)を選択し、変換データを選択
    少し待つとコンター図ができあがる。

座標管理されるので測量平面図がそのままペーストできます!(m単位に直すこと)

2010年11月15日月曜日

CGソフトの物理シミュレーション

今日、Blenderの物理シミュレーションといった内容の本を見つけました。CGの場合は工学におけるシミュのように、時間をかけても正確な値を出すような物理モデルを採用しておらず、最低限の現実味を持った、見た目・速度重視の物理モデルを採用しているとのことでした。動きを自然にするために物体が延びたり回転したりすることもある程度許容し、自然な動きとなるように組み立てられているそうです。
残念ながら工学への流用は駄目な結果となりましたが、ま、良しとしましょう。

2010年11月13日土曜日

GEORAMA

今週はGEORAMAを用いて3次元の地質モデリングに取り組んでいました。
MVSを用いなかった理由として、レンズ層や地層の消滅を多く扱いたかったことです。

基盤情報地図データhttp://fgd.gsi.go.jp/download/やGoogle Earthの標高・イメージデータを座標変換して完璧に取り込んでくれますので、広域の場合でもベースマップを用意する必要がありません。また、ボーリングデータxmlは電子納品データやジオステーション(http://www.geo-stn.bosai.go.jp/jps/)のデータを取り込むことが可能です。今回は四国地盤情報CD-ROMを使用したためボーリングデータを取り込むのではなく、概略の断面図をDXFで吐き出し、それをCivil3Dに背景として取り込んで、利用することとしました。

作成の大きな流れは、以下の通りです。
①ベースマップと解析範囲の作成。
②断面位置の設定。
③ボーリング取り込み、境界深度入力
③境界面の推定・地質平面・断面作成。
⑤SoilPlusへのデータ書き出し。

やはり、③の過程に時間がかかります。(2次元で書くよりも、3次元で書いていくという意味です。)ただし、平面図と断面図や断面図同士の交わる位置・境界線の交点を自動で表示してくれるので、CADのみで標高を確認しながら書いていくよりも非常に簡単にモデルを作っていくことができますし、誤りもなくなります。推定面形状を断面に投影してくれますし、これを境界として変換することも可能です。この辺が売りではないでしょうか?

欠点としては、エラーで落ちやすいこと。
これはAutoCADの欠点でもあるんですが、ハッチングの領域認識機能が弱いので、そこでGEORAMAとのやり取りに不具合が出ているようです。一度落ち出すと、断面作成>エラー>強制終了>断面図作り直し>エラー・・・といった悪循環が発生し、前に進まなくなります。作成している図面のバックアップを常に作っておき、いつでも前のファイルに戻ることが可能な備えをしておくことがコツです。

11/25追記
このエラー、2011で改善されているそうです。
2011は違う型が使われているので、来年2012が出たらすぐインストールしましょう。

2010年11月9日火曜日

Smoothed Particle Hydrodynamics Method

今日、DEMやSPHを使用した粒子流出や矢板周りの陥没解析の話を聞きました。
やはり、シミュレーションを見たらわかりやすい!こんなことができるのか!と驚きました。

で、家に帰って早速調べてみました。
SPHのことをよく知らなかったのですが、粒子法といえば聞いたことがあります。もちろん、数学モデルは知りませんし、まったくの素人です。
検索していくうちに、Blenderというソフトにたどり着きました。ん?Blenderって、あのCG用のBlender?とか思っていると、やはり、そうでした。昔、MAXを使ってパネルダイアグラムをVRMLにしてた頃に、耳にしていたんだと思います。
目が覚めました。CGやゲームの世界では、今や3次元での衝突や流体の作画なんて当たり前のようにできています。それこそ、計算ですよね。粒子法で個々の動きを計算し、拡張してレンダリングすれば液体に見えますもの。そりゃ、そちらのほうが進んでいますよ。
CGソフトでシミュレーションていうのも、面白そうですね。明日、CG担当の方にその辺のところを詳しく聞いてみましょう。

2010年11月6日土曜日

3次元地質モデル

3次元の解析を行いたい場合、最も手間がかかるのが地質のモデリングです。

解析のことを理解していない地質屋さんが調査をしていると、ほとんど1からモデルを作るようになり、手間がかかります。たとえば、数オーダー異なる透水係数を有する土質を同一層にしていたり、地下水コンターの傾斜が変化しているにもかかわらず、1箇所でしか調査していない云々・・・。水理地質が理解できていない地質屋さんは、調査業務も満足にできません。
変形も同じです。変形モードがわかっているのに、その原因が見てわからないような地質断面図では、使い物になりません。いくら解析しても、答えは合わないのです。
水にしても変形にしても問題を解くには地質屋さんの力が非常に重要であり、出来上がった3次元地質分布が解析結果を決めるといっても過言ではないでしょう。

今回、5箇所程度の揚水量と水位を3次元解析上で再現しないといけないのですが、頂いた地質断面図では、解析領域全域をカバーしていない、3次元ではなく2次元の縦断図のみ、土質区分と帯水層区分が合致していない、帯水層は1枚のみ・・・など、ほとんど解析できないような調査結果で、最初から作り直しです。さらに、広域のボーリングデータも取り込む必要があります。

数値計算への連携を考えると、地質モデリングツールとしてはMVS(http://www.ctech.com/)、GEORAMA(http://www.engineering-eye.com/GEORAMA_CIVIL3D/)などがあります。
MVSは非常に簡単に多数のボーリング結果を、3次元で可視化できます。また、推定した地層境界などをXYZといったTXTデータにも書き出せるため、後のG-TRANやVisual MODFLOWにも取り込むのも容易です。欠点はレンズ状の土層や切った切られたの様な表現が苦手なことでしょうか。
GEORAMAは電子納品のXMLが読み込めるため、電子データさえあれば入力は非常に容易です。コチラはMVSの欠点であるレンズや切った切られたの表現もできますが、古いボーリングを取り込むとなると、MVSのほうが楽になります。

解析ソフトはSoilPlusかVisual MODFLOWですね。
SoilPlusでは土層のTXTデータを取り込む際に、そのデータに基づいた近似面を作成するため、ボーリングで確認した土層深度とずれてしまう欠点があります。薄層では、近似の誤差により土層面がクロスし、逆転する箇所も出て来る場合があります。TXTデータのメッシュを細かくしようとしても、32bitのため取り込めるデータ数に制限が出てきてしまいます。GEORAMAを使用していれば、そのデータを取り込むことが可能なため、この欠点はある程度解消されます。
Visual MODFLOWは、同一層の中で調査結果の透水係数をクリギングにより補完し不均質性を反映する機能があります。また、PESTパッケージにより逆解析による透水係数の同定が可能となります。地質モデルはTXTファイルを反映できますので、問題ありません。

現在、3次元解析は非常に多くなってきています。しかし、3次元でモデルを作ることができる地質屋サンはほとんどいません。断面図も2次元CADを使用している方が非常に多い状況です。反省・努力が必要です。

2010年11月5日金曜日

地すべり粘土?熱水粘土?

この前、踏査へ行ってきた時にサンプルを4つ取って来ました。

①崖錐、②茶灰色粘土、③灰色粘土、④熱水性粘土(灰色)

このうち、踏査結果では、②と③が地すべり粘土である可能性が高く、④とは違うことを確認するためにXRD分析を行いました。(といっても、当社の研究職の方にお任せです。)結果をRockJock(http://pubs.usgs.gov/of/2006/1036/of2006-1036.pdf)で整理してもらいました。RockJockは計算に時間はかかりますが、EXCELベースで結構使いやすいんですよ。しかもXRDで鉱物の定量(元素ではないところがミソ!)ができます。ただ、XRDの測定に半日かかるところが難かな?
実はXRDで定量分析をするために、1年がかりで整備してきました。まずはXRDデータのデジタル化。島津XD-D1といった古い機械なんで、PC-98とデータ通信基盤を入手するところからはじめました。次に、今のPCにデータを渡すためにMOを認識させたり、config整備したり、基盤の調整したり、で、最後にデータを加工するEXCELマクロを作ったり、RockJockを使えるようになるまで整備したり・・・といった感じです。
データの加工に関しては、コチラのページがあったため、非常に助かりました。
http://tsuyu.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/excel_vba_d265.html
また、こちらにXD-D1用の整理EXCELデータ(マクロ含む)をおいておきます。
https://sites.google.com/site/geochemist001/resources/xrd-xd-d1
で、結果なんですが、びっくりしたことに、①~③まで、Qz、Ab2種の主要鉱物がほぼ同じ値。粘土鉱物も①②は風化が進んでbiotiteがilliteに幾分変化していましたが、それらを合計するとほぼ同じ値になりました。④は主要鉱物が少なく、Calciteが多く含有されていました。

ここまでうまく分かれるとは思っていませんでした。これで、②、③はほぼ源岩が破砕された粘土=地すべり粘土であるということがわかります。XRDは基本定性分析ですが、定量まで整理することで新たな事実が浮かび上がるといった、手本のような解析でした。

2010年11月2日火曜日

最適揚水量

井戸の揚水量には最大揚水量、限界揚水量、最適揚水量などがあります。
このうち、井戸の揚水量決定には被圧帯水層で最適揚水量=限界揚水量×0.7、不圧では最大揚水量の1/2が目安となります。
新規構造物による流動阻害が既設井戸に影響あるかどうかは、非常に困難な問題だと思います。水位や揚水量の変化は3次元浸透流解析で答えが出ますが、それによって補償の必要があるかどうかは井戸の限界揚水量などのパラメーターが判明していないと判断できません。

こういった問題、うちの部長が得意なんですよ。昔の人はPCが発達していなかった分、いろんな簡易計算手法を駆使して判断されてきています。まだまだ学ぶべきことが多いですね。