2016年1月1日金曜日

褶曲・地層の重なり

引き続き、褶曲の解析。
(青野宏美「地質のフィールド解析法」近未来社, 2010, §4)

理解できない個所もありましたが、先の断層セクションよりは容易に読めました。
最後に褶曲面上のスランプ方向を2段階で(褶曲軸、翼の順で水平に)回転させ復元した事例を紹介されていました。これにより、日本最古の礫を運んできた方向の推定に使えるそうです。面白いですね。
実務への適用を考えると?といったことになるのですが、地質屋さんの基礎知識としては必要なように思います。

§5の地層の重なりの解析については、より適用度が難しいと感じます。
3次元では SIS を用いると思いますのでマルコフ解析(知りませんでした)の用途は思いつきません。が、1次元であればEXCEL等で容易に表現できそうですので、基礎知識として押さえておきましょう。

以上が図書の感想・覚書です。
基礎力の足しになったでしょうか。

断層と応力場

続いて、断層の解析。
(青野宏美「地質のフィールド解析法」近未来社, 2010, §3)


ステレオネットの説明部分は、岩盤でもよく出る話なので容易に読み進めることができました。

広域の地形より2本のリニアメントを共役断層として説明される地質屋さんがたまにいらっしゃいます。「では、その方向から推定される最大水平圧縮応力を有すると考えられる時代はいつ?」と伺っても、答えてもらったことはありません。過去の文献を調べると、ある程度判明することですが。
地形だけで適当な感想を言わずに、過去の応力場意識しておけば、共役とすべきか否か高い可能性を選択できるように思えます。
ステレオネットを書いて断層の応力場を復元する過程は面白いと思います。こういったことにも慣れておけば、意識しやすいと思われます。

後半は、ついて行くのが精一杯でした。堆積屋さんメインの話でしょうか?断層だけでなく、フォアセット葉理、スランプ、すべりなどの話も含まれていました。実務ではほとんど実施していない堆積層の解析ですが、基礎知識としては身に付けておくべきなのでしょうね。

2015年12月31日木曜日

河床礫の長軸と流向

昨晩の続きです(内容で分けました。)
(青野宏美「地質のフィールド解析法」近未来社, 2010, §2)

次に驚いたのが、河床礫の向き。
長軸が流向に直交するそうです。コロコロ転がって留まるため。言われてみれば、納得です。
今まで、多くの河床を見ていましたが、礫の大きさや固さは気にしていたものの、長短の向きは全く眼中に入っていませんでした。稀に古流向を推定する場合でも、斜交層理しか気にしていませんでした。これからは、礫層の長短方向も意識しておきましょう。


捻り鎌

夜になって、ようやく落ち着きました。

この休みに読んでおこうと購入しておいた図書を読み始めました。
青野宏美「地質のフィールド解析法」近未来社, 2010
この本、今まで何度か眺めていたのですが、(残念ながら)実務に差し迫って必要とされなくなってしまった地質専門の話です。必要な知識なのですが、こういった余裕のある時にしか読めません。ゆっくり読みましょう。

最初に驚いたのが、「捻り鎌」。
恥ずかしながら、私は今年初めて使用したツールです。土砂露頭を剥いで観察するにはちょうど良く、今年は現場でかなり役立ちました。もう手放せません。
この「捻り鎌」を地質分野に持ち込まれた方が、日本人だそうです。しかも、使われだしてまだ30年程度。驚きました。ココまで普及しているので、もっと以前に海外から伝わったのかと思っていました。
 
踏査では岩盤を相手にマッピングすることが多いのですが、土砂の構造や、詳細な観察を必要とする場合もあります。まだまだ知らないことが多い様です。


2015年12月30日水曜日

地磁気の逆転

今日は大掃除。
私用も挟みつつ、(やはり終わらなかった)メール対応を片付けつつですので、大掃除はまだ終わっていませんが、目途は立ちました。


夜になって落ち着いたので、録画していた「ザ・コア」を見ることに。
この映画、気が付けば14年前の作品。当時、鳥が窓にぶつかる予告編で、「地磁気の逆転時を話題にしたものか!他には何が起こるの?」と非常い興味をそそられておりました。が、そのままでした。今日まで何度も放送されていたようですが。

残念ながら地磁気の逆転の話ではなかったですね。違和感を抑えながら見ていたのですが、途中、地下1100kmにメキシコのナイカ鉱山を彷彿とさせる(実際見たことはありませんが)水晶の洞窟が出現し、あきらめがつきました。そこからはSFとして楽しむことに。

そういえば千葉県市原市の露頭は GSSP に認定されたのでしょうか?
調べてみましたが、まだ更新されていません。
http://www.stratigraphy.org/index.php/ics-gssps
決定は来年の夏のようです。
http://www.nipr.ac.jp/info/notice/20150520.html
若い地質でしょうから、GSSP に認定されなくても、露頭の保存対策や環境整備には万全を期してほしいところです。


地磁気逆転時には何が起こるのでしょうか?なぜ逆転するのか、どのくらいかかるのかも知りたいところです。
逆転現象は生きているうちに見ることができなくても、その理由の一端は知りたいですね。


2015年12月28日月曜日

3日遅れ?の仕事納め

今年はロスタイムが3日間あって、今日が(おそらく)本当の仕事納め。結果的には世間の仕事納めと変わらず、少しお得な感もあり。

振り返ってみると、今年は流されてしまったような気がしますね。
やり残し事項は、ほぼ残ったままです。短期目標は数点クリアーしましたが、長期目標である「現場での経験」を積んだかと言うと、納得できるほどでもない。技術力が付いたかと言うと、そうでもない。知識・経験共にイマイチ進歩のなかった1年だったように思えます。

「今年は○○を実施した!」と胸を張って言えるものはないのですが、あえて言うなら3次元の取り扱いが多かった様に思われます。
シミュレーションや可視化は勿論ですが、港湾、道路、廃棄物、橋梁など、基本的には3次元ベースで地質分布等を取り扱いました。ボーリングが平面上に複数ある場合には、結果的に間違えず、短時間で正解にたどり着くことができます(相変わらず、2次元で作成された方のミスを修正し続けていますので、2次元にはなかなか戻れません)。
CAD屋さんではないのですが、CADに触れる時間も多かったように思います。腱鞘炎になるくらいですから。

来年こそ、もっと身になることに携わりたいものです。
このフラストレーションを良い方向に活かせるよう、努力しましょう。

2015年12月27日日曜日

点群データの活用 その2

先日の先輩のお手伝いで気付いた点があります。

UAV + SfM 手法で作られた点群データですが、航測LPのように広域ではないため、グリッド化せず、間引きもせず、全データを使用してサーフェスを作成していました。それから断面を切って2次元安定計算に供したのですが、これ、そのままでは使えません。断面地形のポリラインの頂点が多数あるため、そのまま読み込めば安定計算のスライスが異常に多くなってしまうのです。

ポリラインの頂点が2000個、計算に必要な最小限の部分だけ抜き出しても1000個になります。PCで10個ピッチ&機械的に抜き出し100個にすることは容易なのですが、それでは地形の折れ点が飛んでしまう可能性があります。
一方、従来の実測図は現場で変化点を抽出した「モデル」といえます。取り扱いやすい反面、地形を抽出する技術者の力量に大きく依存します。(たとえ仕様・規定を満たしていてもです)。簡素化・モデル化をいつするか、だけの違いしょうか。

結論から言えば、現段階では人が断面地形をトレースするのがBESTです。たったこれだけですので、問題といえないかもしれません。
ただ、いずれは2次微分などのフィルターを通して、地形の折れ点を抽出する機能を3次元段階で実装し、必要な情報を保存しつつ軽くできるようになるのでしょう。ノウハウは必要になるでしょうが、そう難しい理屈ではありません。現段階でも地形差を用いて間引いてますからね。

UAV + SfM から対策検討までといった流れは、今後、時間的制約のある斜面災害などで多く求められそうです。時間内に対応できるよう、ある程度、備えておくべきでしょう。