2023年3月10日金曜日

3次元の利用

入社後5年くらいの方が GEORAMA を使いたい!と言うので、一通り説明しました。

何でも吸収していく頃なのか、2日である程度はモデル化できるようになりました。
で、結果を見て「ナニコレ」。

いえ、モデル化が悪いのではなくて、与えられた 2D 図面の推定精度が悪かっただけです。それを忠実にモデル化したのでナニコレな3次元モデルができました。よくある困った話です。

今回は入社後約30~40年の方々が書かれた 2D 地質断面を後追いで 3D 化しました。この世代の方々、なかなか 3D モデルから2D 図面を切り出す発想に至りません。で、御自分のできる(と思われている)2D 地質図面の作成を先行し、CIM用に3D化を若い世代に投げるという逆順を取られるようです。で、ナニコレが出来上がります。

個人的には、2D の世界のみに生きている地質屋さんの地質断面図をあまり信じていません。それは私も含め、2D だけでは作図を誤りやすいからです(経験上、そうして作られた図面のどこかに誤りがあります)。それは、3D の世界に飛び込まないと気づきません。そして何度も誤りを見つけることを繰り返す内に、己の能力の限界を知り、3D のツールを手放せなくなります。3D で 2D をチェックしながら図面を作っていく。このトライ&エラーの過程でミスをなくせること、それをツールが簡単にしてくれることに気づいてしまうからです。
もちろん、トライせずエラーに気付かないまま成果を作り続けて40年過ごしても、土木工事は成立してきました。それはそれで幸せなのかもしれません。その方々から見ると、3D 化は手間と費用のかかる作業にしか見えないでしょう。だから本来の手順とは異なる「後追い 3D 化」を選択しつづけるのだと思います。

30年以上、地質調査を担ってこられた方の図面を見て、地質の分布がおかしいと気づく5年生。きちんとした仕事をしたいなら、早めに己の限界を知り 3D を利用するなど対応を考えるべきでしょう。


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