先日、先輩から教えていただいた「地盤工学における数値解析の実務」を眺めておりました。
土質工学会、29年前の古い図書です。
存在は知っていましたが、数値解析の初期の図書だと思い込んで読んでいませんでした。
中を見て驚いたのが、崩土の運動モデルから説明があったこと。運動エネルギーの変化と位置エネルギーの変化を等式で結ぶところから、書かれていました。ま、LSFLOW も古いコードですから、この時期に、このような話があっても不思議ではありません。むしろ、当然です。
浸透流は勿論のこと、降雨による強度低下を取り入れた計算もありますね。現在、ほとんど進展していないのはなぜでしょう?
地震応答解析、圧密、掘削、トンネル、地下空洞なども一通り掲載されています。定数の設定方法など、実務での工夫には驚きました。昔の方が、自由に設定できた印象を受けます。楽しそうですね。
基本的には、約30年前には数値解析の考え方と実務への適用法が出来上がっていたようです。その後、ハードが発達し、大きな器を使える恩恵を受けたというのが現在の大きな変化でしょう。数値解析のコアが大きく変化していないことに関してはやや複雑な思いですね。
昔の方々はよく考えられていますね。あらためて感心です。
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