2016年7月19日火曜日

H/V

春先に実施していた常時微動測定データを整理していました。

この整理の中で、H/V の算出方法について疑問点が出てきました。
これ、採用する時間(データ個数)や算出式に決まりはないようです。

実務でよく使われるのは港湾基準でしょう。平成24年3月の部分改訂で算出の手順が示されています。163.84 秒はFFTの制限から来ているのでしょう。
以前、水平2 成分の自乗平均の平方根を用いるよう指導があったようですが、基準では自乗和平方根となっており、ベクトルの長さとして理解しやすくなっています。
http://www.mlit.go.jp/kowan/kowan_tk5_000017.html

修士論文でも面白い内容が公開されています。採用時間、算出式ともに上記内容とは異なります。式は理論H/Vに合わせているとのこと。
http://www.kochi-tech.ac.jp/library/ron/2009/g19/M/1125109.pdf
微動のH/Vスペクトルから推定した 高知平野のS波速度構造断面

「理論H/V」を知りませんでした。固有周期とH/Vは経験上のノウハウに近いのかと思っていましたが、そうでもないようです。早速、図書を注文しました。
表面波ともリンクしていますので、学ぶべき箇所だと思います。まだまだ基礎が足りません。


整理結果は、予想以上に面白くなっています。
もっと、基礎力をつけ、測定箇所を増やし、分析を進めましょう。


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20160724追記
参考図書「地震波動論」を見ましたが、理論H/V を見つけられませんでした。

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