今日、ある現場の汚染の総量の話をしていました。
よくある話なのですが、汚染が発覚してから調べ始めると、汚染物質の総量がわからないといった問題が生じます。その場合、土に吸着している汚染量と地下水中の濃度分布から総量を想定するわけですが、実測値の空間的な補間の仕方によって大きな差が出てしまいます。結局、モニタリングなどの実測値にあう分布を採用するわけですが、恣意的といえばそうなんですよね。そこで話が出たのが、地球統計学によるシミュレーション。工学系の先生から出たのでびっくりでした。
SISimを使った例としては、透水係数の分布を確率論的にシミュレートし、浸透流解析結果が最も合うモデルを採用したのを見たことがあります。そのときは地質屋として絶対論的手法で亀裂構造図などから水理地質モデルを作成する立場だったので、確率論的モデルは補助的手段としてみていました(発注者も同様の考えでした)。しかし、結局、亀裂構造モデルが完成せず、確率論的手法によるモデルのみが公表されました。その後、両方出来る地質屋のほうがいろんな問題に対応しやすいと考え、GSLIBなどを勉強したのを思い出しました。
http://www.statios.com/GSLIB/index.html
今から考えると、透水係数の空間分布を数十~百数ケースもシミュレーションで発生させ、それを浸透流で検証し最良モデルを選択するといったようなことを、よく時間的に許せたと思います。
話はそれましたが、汚染分布にSISimを適用するといったことは忘却の彼方でした。(過去に他の掲示板で自分で書いていました)。恣意的な部分はなくなるわけで、対外的には説明しやすいと思います。今後使えるかもしれません。
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