2010年10月24日日曜日

Asの吸着



最近、私の周りで汚染物質の吸脱着が話題になっています。
有機物の吸脱着なんで、新たな勉強が必要です。

私は地質が専門なので、鉱物の溶解や沈殿といった無機物を扱うことがメインになります。
3次元飽和輸送+地球化学反応(熱力学ベース)連成計算ではPHASTが使いやすく、
当時いろいろ勉強したなーと思い、過去の資料をあさっていたら、面白いものが出てきました。

ヒ素の吸着の有無を表示した一例です。
参考書に載っていたウラン吸着例をヒ素に変えて表示したテストケースです。
pH6.6の地下水に、As 0.265ppm, pH3.5のヒ素含有酸性抗廃水が流入する単純なモデルです。
領域は500m*800m*100mで、上流側125m、下流側100mの水頭を設定しています。
表面錯体とヒ素の吸着はDzombak & Morel のDDLモデルで、諸元は下記の通りです。
Hfo_sOH 5e-6 mol strong sites, 100m2/g specif. surf., 0.09g
Hfo_wOH  2e-4 mol weak sites

吸着を考慮しない場合

地盤中のFerrihydriteによる吸着を考慮した場合


ヒ素に限らず、地盤の吸着特性を「安全側」として無視できるかどうか、
地質屋として判断できる力が必要です。



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