2011年12月31日土曜日

解析時の定数設定

「地盤の地震応答解析」を読み終わりました。

といっても、最後の方は頭に入りませんでした。実際に手を動かしながら読む必要がありそうです。

この本、なかなか良かったです。文章が上手なのでしょうか、語りかけてくるようでどんどん読み進めることができました。技術的にも細かいことが書かれており、他の解析に通じる箇所もあります。メッシュサイズの決め方などは地震応答解析特有でしたが、他の解析でも気をつけなければならない点です。
実際に読みながら手を動かしたわけではないので、詳細は把握していないと思いますが、調査時に気をつけるべき個所、地震応答解析の概要や限界、困難さは理解できました。解析やその調査に携わる心づもりをする上でも、良書だと思います。

1つ気になったのは、弾性係数の拘束圧依存性があるのかどうかについて。
依存する場合もあれば、影響の少ない場合もあるとのこと。結局はそのあたりも意識して調査方法の選択・モデル化しないといけないということなんでしょうね。本では以下のように記載されています。
「深いところでは拘束圧の変化に伴う弾性係数の変化はそれほどないが、浅いところではかなり変化するので技術者は、簡単な計算でその影響を確かめておくなどの注意が必要である。」
まあ、他の解析でも現況再現でのパラスタ作業は、上記に該当するのでしょう。定数設定として共通する重要な作業です。解析のための定数設定やそのための調査は「解析がわからない」では済まないのです。

古い技術者は自分の経験や流儀で解決しようとする傾向があるようです。土木の場合、良い点も多くあります。が、「解析のような難しいことはわからない。」と平然と言うようになれば、技術者卒業ということでしょう。

2011年12月29日木曜日

Dtransu と CUDA

DtransuのCUDA化です。

作業をお願いしていたプロより連絡がありました。
C++にまで移植していただいたのですが、結果は精度面でOUT。

惜しいことに、デバイスエミュレーションで動かすと正しい値が出るようですが、実際にGPUに載せると正しい値が出ないとのこと。プログラミング自体は問題ないのでしょうね。TESLAで駄目なようですから、プロが仰るようにコンパイラかライブラリ側に問題があるのでしょう。素人でも分かりやすい説明でした。

ここまでしていただいて、本当に感謝です。
今回は残念でしたが、CUDAやコンパイラのVer.UPで解決できそうですね。気長に待ちましょう。

2011年12月28日水曜日

ソリッドのメッシング

ソリッドを全選択し、オートメッシュ機能で一気に切ってみました。


メッシングのテストですので、高次要素は使っていません。節点数: 24404、 要素数: 118925、所要時間: 3時間13分でした。なかなか良い感じで切れていますね。


すべり面を下から覗くとこんな感じです。
ボクセルメッシュ(GEORAMA でメッシング、SoilPlus で読み込み)↓


今回のメッシュ(GEORAMA でソリッドモデル作成、GTS で Parasolid 読み込み後、オートメッシュ)↓


ぜんぜん違いますね。素晴らしい。
これからは地下水でも妥協の必要が無くなりました。

AutoCAD 2012 のプラグインにより、ソリッド読み込みが実現したのですが、今後はCivil3Dにも搭載されるのではないでしょうか?


2011年12月27日火曜日

ソリッドからSTEP, Parasolid (AutoCAD 2012)

midas GTS は Nastran ファイルを読めません。

読めるのはSTEP, IGES, Parasolid DXF(ワイヤーフレーム)などのジオメトリ系のみです。GEORAMA から吐き出したボクセルメッシュは読めません。また、SoilPlusと同じプレですので、境界面を書き出して取り込むのも問題があります。
http://phreeqc.blogspot.com/2010/12/blog-post_16.html

CAD のソリッドモデルを STEP などに変換できないかと調べていると、Civil3d 2011 で AutoCAD 2011 用の subscription tool を適用し、IGES へ書き出せることが分かりました。

早速、DL して使ってみました。
が、駄目でした。書きだせるのですが、GTS 側でソリッドとして認識しません。コンパウンドとして認識されるのですが、分解するとサーフェスになります。地表面がメッシュで分割されてしまうので、後で地質毎にサーフェスをまとめるのが大変です。2012では解決しているのでしょうか?

このままでは先に進みませんので、もう少し調べてみました。
結果、AutoCAD 2012 (Cicil3Dではありません)で Inventor Fusion plug-in を適用すると STEP, IGES, Parasolid で書き出せるとのこと。早速、インストールしようかと思いましたが、既に使われている方が変換して下さいました。

変換していただいたデータは STEP, Parasolid の2種。
GTS で読み込むと、なぜかスケールが狂っていましたが、きちんと solid として認識されました。もう少し使い込まないと分かりませんが、パっと見は OK です。
GEORAMA +Civil3Dで作成したソリッドモデルを変換しますので、上記のような不具合がなくなります。(作成法はコチラ>>>http://phreeqc.blogspot.com/2010/11/civil3d2010-georama2010.html

あとはメッシングにどれだけ時間がかかるかですね。
オートメッシュで試してみましょう。ボクセルよりは綺麗に切れると思いますし、要素が少なくて済むかもしれません。期待大です。

2011年12月26日月曜日

地形判読

「深いすべりが調査前に分かるか?」という疑問に対し、いろいろ意見を頂きました。

個人的な経験上、多くは10~30m、深くても50m程度にすべり層が出てきます。
が、それよりも深い70m、80mなどのすべりの存在が調査前に分かるか?それらに対し調査計画を立てることができるか?という点についての意見です。

「現在の技術水準で分からないという方が困難」など、多くの思想が聞けました。

個人的には、深いものに対し調査計画を提案する自信がありません(変状が明瞭であれば提案しますが)。対策も思い浮かびません。しかし、今までに深いすべりを経験して来られた方は、自信を持って提案されるようですし、調査のノウハウもあるようです。やはり、地すべりは①地形判読を行って規模を推定し、②そこを実際に歩いて変状や範囲を確かめ、③調査計画を立てる、という順序と、今までの経験が重要なのでしょう。

この中で、再度思ったのが地形判読の重要性。
一番最初に行うわけで、地すべりの規模が大きいほど、ミスリードの影響が後工程に大きくのしかかります。いくら高価なLPの取得や地形判読のための様々な図面を作っても、技術者の判読力が低ければ価値がありません。

時代は変わったようで、変わっていないと思います。
地形判読に関するツールは増え、新たな資格も作るようですが、本質はそこにないと思われます。

もう一度、基本に戻って、地すべりも含めた地形判読の復習をしておく必要があります。

EXIFの位置情報をCADへ

写真の EXIF には、位置情報(ジオタグ)が含まれています。

携帯やスマホにも GPS が付いていますので、ネットに UP された写真がどこで撮られたものか判別できる場合があります。また、位置情報を使って撮影位置を地図に示すことができるアプリも多くみかけます。

GPS がついてないデジカメでも、track データと撮影時間を比較して、EXIF に位置情報を埋め込むことが可能です。先日もカシミール3Dで位置情報を埋め込んだところまでUPしました。

問題はこの先で、これをCADへはめ込む方法が分かりませんでした。位置情報を読み取って、撮影場所をCAD上で図示したかったのです。

調べたところ、頭脳RAPIDPRO Civil3 で可能なようでした。
http://www.photron.co.jp/products/cad/pro_civil/function02.html
が、持っていません。

仕方ないので、フリーの「F6 EXIF」で位置情報の一覧データ(csv)を作り、Civil3Dでポイントデータとして読み込みました。
が、ここで問題。csv が WGS84 の LL (緯度経度)データとなってしまいます。track データを UTM でなく LL で書き出せば、ばっちり合います。が、平面図は通常 LL で表記されていないため、そのまま載せると位置が大きくずれます。これは何とかならないのでしょうか?

平面図の測地系・・・JGD2000
GPSで選択した測地系・・WGS84
EXIFの位置情報・・・・・・・WGS84(LL)

WGS84(LL)をcsvからCAD読み込みの段階で変換したいですね。Civil3Dで可能なような気もしますが、やり方が分かりません。


考え方を変えて、位置情報から Garmin の Waypoint データを作成し、それをDXF変換することにしました。GPSBabel を使用します。これ、かなりの種類のファイル形式を扱えます。
http://www.gpsbabel.org/
この後、GPS の付属ソフトを使用すれば、WGS84 (UTM) で DXF を書き出せます。

結果、平面図・GPSデータ・写真位置がCADで重なりました。
ちょっと力技っぽいですが、変換、変換で下地ができました。

2011年12月24日土曜日

ハンディーGPS

今年最後の現場は落石調査になりそうです。

2つの山、5つのエリアを数人で手分けして担当することになりました。私はそのうち1つのエリアを担当しています。
設計者からの強い勧めと、先行していた先輩から「GPSを持っていけ」と言われたため、今回初めてハンディーGPSを山の踏査に携行しました。GARMIN GPSMAP 60CSx です。古い機種です。

ハンディーGPSは10年近く前から会社にあります。今まで、道路際の写真を多く撮る際に使ったことはありますが、山の中の踏査では使ったことがありません。山の中で衛星を補足できるのか?という疑問と、「GPSに頼らなくても山は歩ける」といった地質屋としての(ちょっとした)自負からです。

ところが今回、携行してみて驚きました。期待以上に追いかけてくれます。
普通に腰にぶら下げて gps track を拾っていたのですが、精度は±10mに入っていたと思います。冬で草木が枯れていたからかもしれません。藪こぎに近い状態や、倒木の下を這ってくぐり続ける個所もあったんですけど。

まあ、こうなると期待してしまいます。
落石源や崩壊箇所など重要な位置は現場で図面に落としますが、そこで撮った写真の番号や、その間の写真撮影位置は落とすことをやめました。今までは全ての写真番号と位置を現場で図面に落としていました。これで踏査スピードがあがりますし、重要な個所に時間をとることができます。

あとは帰社後にデータを取りこむだけ。
GPSの waypoints と track データはカシミール3D と CAD(付属ソフトで変換:UTM WGS84の座標系をもったDXF) へ取りこみます。写真はカシミールで  track データ を利用し撮影位置に落とします。これで、自分の書き込んだ図面をスキャンして CAD へ貼り付けると、下地は完成です。あとは自分の書いた落石位置で track データを(頭の中で)補正して整理すればOKですね。

今回は落石調査でしたが、地質調査時のルートマップにも利用しやすいと思います。便利な道具だったんですね。なぜ使わなかったのでしょう。
現行機種はさらに感度が良くなっているとのこと。室内でも補足することができると聞きましたが本当でしょうか。俄然、物欲が出てきます。


写真位置をCADに落とせば完璧です。が、やり方が分かりません、どうするのでしょう?
これは、また後日ですね。