先日、機械学習を利用した物理シミュレーションの話を伺いました。
近年多い話題なのですが、こちらは一味違いました。
PINN: Physics-Informed Neural Network と呼ばれているそうです。損失関数に支配方程式を組み込み、残差を0に近づけるという手法です。なので、一般的な機械学習のように学習データを大量に準備する必要がありません。
理解すると「そんな単純な話」と思ってしまいますが、まったく思いつきませんでした。凡人には思いつけない、素晴らしい発想ですね。
NVIDIAさんは2年前にソルバーを公開されています。SimNet と呼ばれています。今日、このUser Guide の1~3章までを読み、4章以降をざっと眺めました。理論部分を完全には理解できなかったのですが、使う部分に限っては難しい内容ではありません。むしろ、書かれていない部分(STL等形状の取り込み、計算点の作成、評価)の実装が想像できませんでした。こういう難しそうなところをサラッと流すのは、さすがNVIDIAさん。プロですね。
誰でも動かせるように作ってもらっているのはありがたいのですが、いきなりこれを使いだすと身につかないでしょう。何かしら簡単なネットワークを作って計算してみることから始めてみるべきでしょう。
メッシュレス、物理法則の取り込み、3次元への対応、いずれも有望です。これまでの数値解析手法に並ぶことができるのか、楽しみです。
0 件のコメント:
コメントを投稿