2017年7月30日日曜日

図書館

大学2校の図書館に立ち寄る機会がありました。

驚いたのが、両校ともにグループ討議用ルームを設けられていたこと。
司書曰く、「最初は雑談が多いかと思っていたが、そうでもなく熱心に勉強している」とのこと。確かに、夏休みの日曜日なのに、内1校は満員。ホワイトボードを使いながら熱心に議論していました。羨ましい環境です。

今の若い方は「ゆとり」などと蔑称されることもあるようです。確かに、未熟さ・物足りなさはあるでしょうが、それはどの世代でもどこかに有している一面にすぎません。学生時代にこのような経験・活動を行っていることを長所として見出し、我々が環境を与え、伸ばさないといけないのでしょう。

今の若い方々も努力しています。個では結果を出せなくても、チームで問題を解決させると結果を出せる方、そのほうが得意な方がいるかもしれません(同年代でチームを組ませることはなかなか難しいですが)。
若い方々にうれしく思う反面、人材育成について考えさせられた1日でした。


2017年7月26日水曜日

地すべりのコア

久しぶりに、よく動いている地すべりのコアを見ました。

しっかり破砕されています。
一時期、地すべりばかり扱っていた頃を思い出しました。道具が良くなったのか、オペさんの腕が良いのか、粉砕されている個所から礫を含む箇所、基岩との接触面、基岩の破砕部など、全区間でコアはきれいに取れています。樹脂加工したいくらいです。CTも欲しいですね。

こういった綺麗なコアが並べられていると、人が集まります。そして議論が始まります。地質屋さんも設計屋さんも一緒になって、あーだ、こーだと。

ありがたいですね。
暑い中でも妥協せず、丁寧な仕事をしていただいたオペさんに感謝です。


2017年7月25日火曜日

BIDO

円形アレーが組めるようになりましたので、データ整理ソフトを整備していました。

よく利用している表面波探査のソフトが SPAC に対応していますし、同じ要領でS波速度構造まで計算・表示できます。
それだけでも良いのですが、できれば今回教えてもらった産総研さんの BIDO を使いたい所です。マニュを読む限り、BIDO は分散曲線を多くの手法で一度に計算・表示してくれる優れモノ。CCA にも対応していますので、ジャストポイントで調査できない場合でも計算できます。事前に仕込んでおく価値はあるでしょう。

が、2〜3日試行錯誤しても全くダメ。 VF や gfortran の環境では完走しません。Win + Cygwin も Ubuntu 系 Linux もダメ。公開当時の g77 環境を再現できれば動くのでしょうか?それにしても、g77 って。ちなみに、g77のありかはこちら。φ(..)
https://askubuntu.com/questions/837618/need-the-gnu-g77-fortran-compiler-on-ubuntu-16-04-having-issues

あきらめかけた4日目、CentOS7 64bit + gfortran で計算は走りました(plotはダメ)。古いマシンにCentoOSを入れて、gcc 関連を一通り入れて、コンパイルし直すと OK でした。ふー。

詳細は分かりませんが、ライブラリのパスが関係しているようでした。
今日はここで時間切れ。グラフを表示してくれませんので、正しい結果が出ているのかわかりません。後日、結果をEXCELに持って行って確認しましょう。どのみち、BIDO では S波構造を逆解析してくれないようですので、分散曲線を Win に持っていく必要があります。ん?そういえば、分散曲線を読み込んで逆解析できたかな?


良いこともありました。
BIDO の引用文献を追っていくと、逆解析時の初期モデルで波長の1/3(1/2~1/4)を深度とする根拠(と思われる文献)を見つけました。今まで気にかかっていたところです。

Ballard, R. F. and Jr. (1964) Determination of soil shear moduli at depth by in situ vibratory techniques, U. S. Army Waterways Experiment Station
紺野克昭 (1997) レイリー波の分散曲線の近似計算法の提案と地下構造推定への応用, 土木学会論文集, I-41, pp. 89-105
高田 至郎, J. P. WRIGHT (1980)ライフライン系解析のための相対地盤震動, 土木学会論文報告集, No. 299, pp. 13-21

2つ目の文献の図を見る限り、1/4でも良いかなあと。そうすると、道路橋示方書の固有周期の算出式と同じ形になります。ただ、波の来る方向は縦と横で異なる(と思っている)ので、いまいちイメージできません。今までの理解が間違っていたのかしら?わからなくなってきました。ここはプロに聞いてみましょう。


若干ですが、進んだように思います。
とりあえず、 計算結果を見てみましょう。それがクリアできていたら、データを取りに行きたいですね。


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20170726追記
gnuplot が入っていませんでした。グラフが表示されないはずです。
入れるとOK。計算結果もOKでした。


2017年7月17日月曜日

微動計

「微動計を4つ買ったよ」という連絡がありました。

おお、アレー組めるね、ということでテスト状況を見に行きました。

「NHKスペシャルで新機種を使っているのを見たので、問い合わせて買った」とのこと。なるほど。それ、私も見ていました。

番組では、アレーを組むために1mくらいのスケールを作られていて、それに合わせるだけで配置できるよう工夫されていました。その様子に「うまく考えられているなあ」と感心していました。
その話をすると、「これでしょ」と見せてくれました。オプションでついていたそうです。おお、実物もなかなか良い。

では、iPadのアプリは?と聞いてみますと「それは開発中で販売されていなかった」とのこと。
実はこれが最も印象に残っていました。宅地地盤の評価をそのアレーサイズでやっているの?でも、アプリは欲しい!と。
詳細は分かりませんでしたが、データをWi-Fiで吸い上げ、その場で分散曲線を確認でき、S波構造までiPadで出せるとなると、お手軽です。アレー結果を整理する PC ソフトは持っていますが、それを現場で実施しようとすると、机が欲しいところですので。
ま、開発が遅れるようなら自作すればよい話です。モバイルのアプリは組んだことがありません。チャレンジしてみましょうか?

いずれにしても、これで自由に(無線で制約なく)アレーが組めるようになりました。いくつかの現場で使ってみましょう。