IBM の Watson が「二次性白血病」といった病名を叩き出したのは衝撃的でした。
いえ、病名の可能性を10分程度で見出したことには驚いていません。医療分野でAIを用いたシステムが既にテストされていた点と、論文を認識させている点に驚きました。正解につながる可能性の拾い落としが少なくなることは良いことです。
土木分野でも AI の導入を試みる動きはあります。が、まだまだ着手したばかりで実用化には至っていません。
将来、AI の導入による業態変化として想像できるのは、土軟硬、岩級、支保などを判別する作業などが半自動になり、人員・コスト削減が可能になる点(深層学習が得意でしょうか?)。あと、ビッグデータの解析が容易になり、用いるデータの種類・量や考察の幅が増えると共にそれを支える情報システムの構築が求められる点。
ビッグデータの解析については東北の震災以降、学会でも発表されるようになっています。これはAIが最も得意とする分野になると思われます。医療分野ほどお金はないにしても、いずれは土木分野にも導入されるでしょう。
また、AIに関する専門業者との取引やシステムエンジニアの雇用・教育にかかる投資・コストが増えざるを得ないでしょう。
将来的に、AIの導き出した判定結果を技術者がチェックして、特異な結果でないか判断するといった業態に変化する部分も増えると思われます(現在の数値解析に似ています)。ココで問題なのは、正しい判断が技術者側でできるかどうか。それにはやはり経験と知識が必要で、AI が導入されるからと言って技術者側に求められる研鑽が軽減されるわけではないでしょう。
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