2015年11月29日日曜日

Windows10

VAIO を Windows10 に上げて、1週間ほどたちました。

Win 8.1に満足していたのですが、Sony さんより VAIO 用の update ソフトが準備されましたので、10にあげてみました。

update 作業は簡単でした(ようやく昔のの MacOS に近づいた感があります)。
データはすべて保存されたまま。Bluetooth マウスのペアリングは飛んでいましたが、やり直せばOK。システムの保護設定(復元ポイントの作成)も飛んでいましたが、再設定でOK。COMODO の firewall もリインストールでOK。大きな問題はありませんでした。

使い勝手は Win 7 寄りに戻ってしまったようですね。Win 8.1はタッチパネルと相性が良かった反面、デスクトップユーザーに酷評されていましたので、仕方ない選択かもしれません。個人的には、タッチパネルでは 10 より 8.1の方が魅力的だと思います。

現段階で、細かい不満点があります。
・ライブタイルが機能しない場合あり。多くの報告あるようですが、未だに原因不明。
・VPN 接続時、VPN 設定画面を表示することが必須になった(1手増えた)。
・「デスクトップ」タイルがなくなった。→タブレットモード切り替えボタンの表示が必須

ライブタイルに関しては Win 8 でも報告多数でしたね。いずれ改善されるかもしれません。その他は仕様変更でしょうから、期待できませんね。
ま、しばらく使って Win 8.1 に戻すか考えてみましょう。

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20160122追記
2か月経とうとしていますね。追加の不具合です。

・「機内モード」が常時点灯。実際はoffの状態。これもた多くの報告があるようです。
・VPN詳細設定で、「従量課金経由接続経由のVPN接続を許可する」「ローミング中のVPN接続を許可する」が、いつの間にかonになる。これも少ないですが報告あるようです。

・プリンタードライバーがWin10に未対応だった。これは不具合ではないですが。ま、VAIOからはほとんど紙に出力しないので良いですが。


2015年11月27日金曜日

Evoluent VerticalMouse 4

8月末に腱鞘炎になってから3か月がたちました。

症状は、良くも悪くもならず。
不便なのは、踏査時ぐらいでしょうか。どうしても木をつかんで斜面を下らないといけない時などは、痛くても離せません。それ以外は「痛!」と思う程度ですので、それほど困ってはいません。

先日、注文していたエルゴノミックマウスがようやく届きました。

Evoluent VerticalMouse 4 Left
http://evoluent.com/products/vm4l/

機能面は満足。専用ソフトを入れると、6ボタンに動作を割り当てることが可能です。ソフト毎にも個別設定可能です。
http://evoluent.com/buttons/

海外製だからでしょう、サイズが大きめ。しかも思ったよりがっしりした造りです。
そのためか、痛みが残るためか、あるいは慣れていないせいかは分かりませんが、若干動かしづらい。特に、画面下方向への動きはまだ慣れていません。

プログラマブルキーボード、マウスがそろいました。痛みはまだ治っていませんが、当分はこれで試してみましょう。

LS-RAPID 土塊内部摩擦

LS-RAPID では、土塊内部の抵抗を基本的に取り扱いません。

しかし、それでは計算が破綻するようで、後付で内部抵抗に似たパラメーターを追加されています。

一つ目は、土塊内部の動摩擦係数。ただし、全土塊内部を計算するわけではないようです。土塊縁辺部において、尾根部よりも土塊カラムが高くなった場合等のみ、その土塊カラム内部でせん断抵抗を計算し、尾根越えを許容するオプションがあります。尾根越え計算をするかどうかのチェックが該当するのですが、チェックしない場合は単なるエラーでしょう。

2つ目は、 異常な速度を制限するために設けられた、α(1/2)mv^2。このチェックを有効にすると、設定速度以上でこの外力が発動するようになります。あくまで速度に応じた抵抗力を設けるというだけであり、速度を制御するパラメーターではないようです。ま、こちらも解析上の不具合をなくすために設けられたパラメーターだと思います。

これらのパラメーターが引用文献や解説書の支配方程式に入っていない点が、理解を妨げています(先の Bss も支配方程式に入っていません)。
他にも、計算中に保存則が効かず土塊体積が増えていく現象?があり、それをタイムステップ毎に割り戻すパラメーターも設けられています(これも支配方程式には入ってきません)。
このあたり、市販ソフトのためプログラムの中身が見えませんので、 手の出しようがありません。

LSFLOW と LS-RAPID、どちらもパラスタ(合わせこみ)は必要ですが、個人的には前者の方が自然に近い支配方程式やアルゴリズムを採用しているように感じます。

LS-RAPID、使い勝手は良いので今後に期待です。

2015年11月21日土曜日

LS-RAPID 水圧の取り扱い

LS-RAPID の続きです。

LS-RAPID では、すべり・崩壊の発生シミュレーションを扱えるところが特徴の一つです。豪雨による水頭上昇や、地震波による崩壊を扱えます。LSFLOWでは、崩壊した後の土砂移動を扱うと割り切っていますので、決定的な違いです。

発生シミュのうち、豪雨シミュでは水頭の上昇を誘因とするため、間隙圧比 ru (=u/σ)を入力します。
ru の上昇は、水頭の上昇を模擬しています。この間はせん断に伴う過剰間隙水圧の影響は無視され、せん断抵抗角はピーク時の値φpを使用します。崩壊後の定常状態では先の Bss で補正されたτss を使用しますので、そこに水頭、過剰間隙水圧が含まれた形となります。計算上は ru = 0 として Bss にバトンタッチです。
では、ピーク時から定常状態に至るまでのせん断抵抗力低下過程では ru をどのように扱うか?というと、せん断変位で按分するようです。そのせん断変位量の閾値はリングせん断などで決めるという流れです。

ru の入力値は、解説書にあるSLIDEモデルでも、浸透流計算結果でも、観測値でも良いのでしょう。それらを使用することで、すべり・崩壊の発生から一連の流れで扱えるという点が、特徴なのだと思います。


2015年11月20日金曜日

LS-RAPID のτss

五大開発さんの LS-RAPID を使用することになりました。
再度、解説書を読み直しています。

今までは土研さんの LSFLOW を使用していました。崩壊後の土砂移動を扱うシミュレーションコードです。LS-RAPID も土砂移動を扱っているのですが、F=ma の考え方(組み合わせ)が異なります。LSFLOWはナビエ・ストークス経由ですので、着想がより流体ベースなのでしょう。

また、決定的に違うのが全応力(LSFLOW)と有効応力(LS-RAPID)。このあたり、開発者のこだわりが見えます。

LS-RAPID で特徴的なのが、すべり面(移動土塊と不同層の境界)の強度の考え方。すべり面の動摩擦としてφmを設定します。これは、LSFLOW と同じです。が、もう一つ、すべり面の定常状態のせん断強度τss も設定します。これは、リングせん断での残留状態から設定するようです。
では、計算で用いられているすべり面強度はどちらが優先されるのかのか?ということになるのですが、解説書に書かれていました。


定常状態のせん断強度τss の設定は、室内試験にて初期の垂直応力にかかわらず一定となる結果を利用されています。垂直応力によって変わるのが強度でなく、全応力の見かけのφa(ss)。つまり、土塊の高さによって、τssは変化はしないとされています。とりあえずそれを境界全面に設定します。
試験を飽和状態で実施しておけば、最も強度 τss は低くなるという考え方でしょうか、定常状態のせん断面で発生する過剰間隙水圧発生率 Bss=⊿U/⊿σ3 が低くなれば(乾燥に近づけば)強度は動摩擦係数φmと有効上載圧によって決定される値まで上昇する。せん断時の過剰間隙水圧を測定するのが難しいので、実際はBss=0..3程度(尾根で乾燥側、谷部で湿潤側など変化させる)とし、φmを再現計算で同定する、といったような流れでしょう。


2015年11月10日火曜日

せん断剛性の推定

最近読んだ文献・図書で引用されていた式です。平均有効主応力の関数になっています。いずれも出典は手元にありませんが、いずれ確認しましょう。以下、備忘録です。

初期せん断剛性の推定
「七ヶ宿ダムの動的解析」土研資料2480号, 1987.3

ex.ロック材:G0=5820(2.17-e)^2/(1+e)・σm^0.6

それをもとに岩崎らがまとめた式
「地下構造ハンドブック」建設産業調査会, 1984, pp458-464

ex.砂質土:G=A(γ)B(2.17-e)^2/(1+e)・P^m(γ)


2015年11月3日火曜日

モビライズド面

ある資料を探して、土質工学会「地盤工学における数値解析の実務」をパラパラ見ておりました。

ふと、目についたのが地下空洞の解析。「20年前の古い図書なのに広範囲の内容が扱われているなあ、いえ、古いからこそ?」などと感心しつつ、見ておりました。
その中に、スリップライン法が載っていました。これ、以前見たときはどのようにしてモビライズド面を決めているのかわりませんでした。この図書でも詳しく書かれていないのですが、ググってみるとでてきました。
http://www007.upp.so-net.ne.jp/unonet/doctor/chapter1.pdf
応力場の検討では、空洞周辺の応力状態をFEM解析により算出する。岩盤のφが一定であれば、モビライズド面は主応力に対して、45°±φ/2の方向となるため、円形空洞の場合には、図1-8に示すような対数らせん状のモビライズド面が形成されることから、このライン上でのすべり安全率を算定するスリップライン解析によりすべり安全率Fs=1.5以上が確保できることを確認する。
mobilized というくらいですから、海外の文献が出典なのでしょう。
現在は原発の指針にも掲載されているようで、検討もなされています。
http://www.ensc.jp/pc/user/HOUDOU/h26/o270326/genshiryou1-1.pdf
http://www.tepco.co.jp/nu/material/files/g10012902.pdf

電力さん特有の考え方、ソフトかと思いきや、そうでもないようです。ググってみると、Soilplusにも表示機能があるとのこと。ちょっと見てみましょうか。

2015年11月2日月曜日

ダムの固有周期

ダムの耐震関連の文献を読んでいました。

堤高が高くなるにつれて固有周期が長くなるという傾向は理解しやすいですね。図書にも載っています。
そこから後は、研究段階ということでしょうか(私が知らないだけかも)?
例えば、法長が長くなると周期が短くなる、ア-スダムは経験式にそぐわない場合がある、など。天端/基礎のスペクトル比からE(G)を逆解析で同定する場合もあるようです(3年前に同じような話を聞いています)。
http://phreeqc.blogspot.jp/2012/11/blog-post_17.html

過去の地震動から強振動時の応答倍率の変化を求めたり、G/G0を求めたりと、過去のデータの活用幅も広いようです。

地震応答解析については、以前より短期目標に掲げていますが、あまり進んでいません。少しづつ前には進んでいますが。
学ぶべき知見、たくさん残っています。