2011年11月9日水曜日

アスファルト合材

舗装屋さんが「合材、合材」とよく言われるので、なんだろうと思っていたら、アスファルト合材のことでした。

恥ずかしながら、舗装に使われるのは「アスファルト」だと思っていました。アスファルト合材なんですね。確かに、アスファルトは黒くて硬質な羊羹のような見た目の材料です。それもアスファルト、舗装もアスファルト、あまり深く考えていませんでした。

アスファルト合在は常温合材、加熱合材に大別できるそうで、それぞれに特徴があるようです。いろいろと教えていただきました。舗装には常温合材は不向きのようですね。常温合材もバーナーで加熱し薬品を飛ばせば加熱合材に似るそうですが。温度管理が難しいそうです。


川砂など、細粒分が少なく、粒度のそろった材料は締め固めが難しいですね。実際締め固めてみるとよくわかります。そういった場合の締め固め方法も御存じでした。経験ですね。


舗装屋さん曰く、舗装屋はやることが細かいそうです。高さ管理、温度管理、時間管理に始まり、周辺の掃除まで。確かに、きっちりした仕事をされています。

今度から舗装工事の見るところが変わりそうです。

2011年11月8日火曜日

舗装

舗装について詳細な知識はありません。

舗装構成は知っていますし、CBR試験も幾度も実施したことがあります。しかし、実際に現場でどのように舗装を作っていくのか、細かいところまで知りませんでした。

そんな中、今日から舗装屋さんと一緒にお仕事です。

「その茶色いの、なに塗っているんですか?」
「乳剤。昔の人はアメリカから入ってきたときに何が入っているのか調べたけどわからなかったので、なめたらしいよ。」

「レーキに、なに掛けているんですか?」
「軽油。アスファルトがひっつかないようにするため。昔は・・・。」

「レミファルトの特徴は?」
「骨材に・・・・・」

「転圧は・・・」
「・・・」

一緒に作業しながら聞いていたのですが、非常に詳しく教えていただきました。ヘーということばかり。ありがたいことです。

まだまだ知らないことがあります。
明日も教えていただきましょう。

2011年11月7日月曜日

解析の責任

今日は往復10時間の移動、委員会参加、打ち合わせ。今も移動中です。

シミュレーション結果の報告とそれに基づいた今後の現地対応について話し合う場が持たれました。

前にも記載しましたが、解析を始めると、ついつい数字にとらわれがちになります。
その数字が机上でなく、現場でどのような意味を持つのか、その数字がそこで暮らしている市民の生活にどの程度影響を与えるのか、何のために解析しているのか、何度も繰り返し考えなければなりません。

私の出した結果に、数千人の生活を左右する影響力があるのです。
もっと、しっかりしないといけませんね。

2011年11月6日日曜日

不飽和斜面の安全率

久しぶりの休日です。

学会HPのチェックをしていると、地盤工学ジャーナルで面白い論文が出ているのを見かけました。

川﨑 元, 西垣 誠, 実用的な不飽和土用三軸圧縮試験装置の開発とそれを用いて測定した不飽和土のせん断強度について, 地盤工学ジャーナル,Vol. 6 (2011) , No. 1
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jgs/6/1/39/_pdf/-char/ja/

内容は2本立て。
1つ目は通常の三軸圧縮試験機を改良することで実務的に不飽和三軸試験が行えることの報告。
2つ目は、締固めたマサ土について、Öberg と Sällfors が提案している(飽和時の試験結果から導く)不飽和時のせん断強度推定値と、上記試験機で得られたサクション一定排水せん断試験結果の比較、盛土安全率への影響度などの議論です。2つ目の結果は概要に以下のように記されています。

1) Öberg と Sällfors が提案している従来の予測法では,本装置で測定したせん断強度よりせん断強度を低めに見積もることになる。そしてその差はサクション変化によるダイレイタンシーのせん断強度への寄与分の差と,湿潤過程におけるサクション 0 の不飽和ケースの粘着力と飽和ケースの粘着力の差で構成されている。
2)  従来の方法で推定したせん断強度と本装置で測定したせん断強度との差の影響は湿潤過程にある盛土の安定解析上,無視できない

面白いですね。つまり、少なくともサクション0の試験をして予測式に使用する必要がありますよ、と。
それで出るなら簡単ですね。試験機については本当に簡単に改良できるのか、プロに聞いてみましょう。

サクションによる安全率の変化について、粘着力の寄与分、φの寄与分を述べられています。あまりに明確な結果であり、面白いですね。斜面では降雨浸透により見かけの粘着力が減少し崩壊が起きると言われますが、その通りなのでしょう。

拘束圧に応じてポアソン比は不変ですが、変形係数は異なります(=せん断剛性が異なります)。では、ダイレイタンシー角はどうなんでしょう?結果は変わっていますね。低拘束圧の方が正のダイレイタンシーが出やすいというのは感覚として納得できますが、深く考えたことはなかったですね。注意すべき点です。

安全率の評価ではGa3dのSSR法が採用されています。ピーク強度とダイレイタンシー寄与分考慮後の強度の2つで分けて計算されています。拘束圧依存性も反映できるよう、モデルを2層としています。この程度の反映は実務でも必須なのでしょう。

前者のケースでは実際に比べて過大な安全率が出ますし、後者のケースでは過小な安全率が得られものと推定されます。降伏後にピーク強度からダイレイタンシー寄与分考慮後の強度(≒残留強度)に落とせば、それらの安全率は中間になると思います。試験結果では緩やかに落ちていますので、私が岩盤を意識して改良したコードは使えませんね。FLACなどひずみに応じてc・φを設定するタイプのひずみ軟化を扱えるコードを用いて計算した方が良いのでしょう。

全般的には実務に対して2段階程度上を行く内容です。
一つは、安定計算では飽和度を無視していること。2次元・3次元、あるいは順解析・逆解析においても、すべり計算において不飽和帯の強度を考慮することはありません。港湾や軟弱粘土では、ほぼ飽和として扱うので問題ありませんが、盛土や地すべりなどでは無視です。つまり、試験値を使ったとしてもそれは飽和の試験結果であり、計算上は不飽和も含めた平均強度として扱っています。不飽和斜面の崩壊も実務ではオーソライズされたものがありませんので、なかなか取り込めないのが現状でしょう。
もうひとつはSSR法の使用です。斜面安定に関する数値計算は土研(トンネルと地すべり)や盛土工指針(浸透流)でオーソライズされた感はありましたが、SSR法はさらに上を行く話でしょう。

いろいろ考えさせられる論文でした。
時間のあるときに出会えてラッキーでしたね。

2011年11月5日土曜日

中央構造線沿いの地形

今週末は天竜川の上流で調査をしておりました。

天竜川沿いに、助手席から景色を見ながら進んでいると、どこかで見たような地形・地質が。

「あ、四国に似ている。」
天竜川沿いに見える三波皮結晶片岩、急峻な地形、その斜面上の集落、多発する落石・斜面崩壊。非常に良く似ています。隆起量まで調べていませんが、中央構造線沿いはどこも似たような地形発達史を有しているのでしょうか?紀伊半島はどうなんでしょう?
佐久間ダムを通り過ぎると、今度は花崗岩系の石が。でも、パッと見、片麻状組織がありそうです。助手席から見ただけでしたので、後で地質図を調べてみました。領家帯でした。

そういえば、当社の研究職が中央構造線を抜く長尺ボーリングの分析を昨年度行っていましたが、この近くだったような気がします。地形・地質を実際にをみると、コアにも興味がわいてきますね。又機会があれば聞いてみましょう。

2011年11月3日木曜日

河川構造物の耐震性能照査指針(案)・同解説

そういえば、ALIDの論文で説明されているG1・G2の変化を3年前の社内講習で見た記憶があり、資料を探しました。当時、表面波探査が液状化の調査に使えないかと考えていましたので、印象に残っておりました。

ありませんでしたね。比較的物持ちの良い私ですが。配布資料がなかったのでしょう。

河川のプロが説明していたのを思い出し、さらに19年に国交省から出た河川構造物の耐震性能照査指針(案)の説明だったことも思い出しました。
http://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/bousai/wf_environment/structure/index.html

改めて見ますと、確かに、静的照査法が書かれていますね。「下に凸なバイリニアモデルで表現するのが良い」ですから、ALIDがそのまま適用できるのでしょう。設計の方によれば、簡易法と呼ぶとか。

そういえば、昨年度より河川の耐震設計が始まりましたので、調査時には念頭に置いておく必要がありそうです。

2011年11月1日火曜日

N値からせん断剛性 その2

ALIDの論文が会社の倉庫にありました。
http://library.jsce.or.jp/jsce/syosi/ronbun/ID127918.html

自重解析後、液状化後の低下した剛性を出発点とし、静的に解いていますね。ですから、Vsや地震波はパラメータ推定にも計算にも必要とされていません。先日も記載しましたが、なかなかユニークな発想だと思います。汎用ソフトでも工夫すれば取り込むことができそうですね。

設計の方が気にされていたG0に関して言えば、

  1. 静的せん断試験より、せん断ひずみγ=10-3の時のG
  2. E=2800N,ポアソン比0.33を仮定したG・・・水平方向の平板載荷相当(通常10-2以上になると思います。)

ですから、低減率が違うのですね。設計の方は勘違いされていたようですが、G0の設定にVsは使用されていません。

ちなみに計算中は非排水状態を仮定しポアソン比0.49程度を使用しています。水圧の消散過程をモデル化しなくて良いのでしょうか?流動だから?感覚的には他の有効応力-弾塑性コードに比べ変形が大きく出そうな気がしますが、どちらが現実とあっているのかは経験がないので分からないですね。その辺はベテラン技術者の出番ですし、来年度の課題としましょう。

また、「ロッキング>減退積分>ゼロエネルギーモード発生>回避」や、「基準配置、微小変形理論で大きな変形を解くことも可能」あたりが興味惹かれました。久々に得るものの多い論文でしたね。


液状化と聞くと、すぐに「繰り返し三軸やPS検層が必要!」と思い込みがちですが、設計が使用するコードの理論や中身を知らないと、調査計画すらできないですね。

今回はいろいろ学ぶことがありました。