2025年6月8日日曜日

SAR マニュアルと結果閲覧

 SARのマニュアル等です。
ALOS2 の SBAS の結果が、昨年より公開されていました。感覚的にはSENTINELと同様で、埋め立て地の沈下くらいしかわかりにくいのですが、少しは欧州に近づけたと思います。


国土地理院では、全国を対象とした干渉SAR時系列解析を基本測量として実施し、衛星SAR地盤変動測量成果として公開するとともに、衛星SARの観測データを用いた干渉SAR時系列解析結果を公共測量に活用するための「衛星SARによる上下変動測量マニュアル」を令和6年(2024年)6月に公表しました。

測量としての精度管理が求められています。素人でもソフトを利用すれば絵は作れますが、誤差や精度評価は必須であり、プロに成果を求めるのは自然です。 


欲しい点の時系列解析結果をグラフ表示可能です。2014年~2023年12月までの結果しかありませんが、今後継続的に更新されるのでしょう。


  • (リモートセンシング技術を活用した道路土構造物の維持管理の効率化に関する研究開発)
    合成開口レーダー(SAR)の 道路土構造物の維持管理への活用マニュアル(案) 令和3年7月 
    manual29-9.pdf
少し古くなった感がありますが、基本的内容が整理されていましたので転記。
表2.3の「地すべり」は日本のように木が多い場合を想定しているのでしょう。EUではCバンドを利用していますので。
路面のXバンドは波長のみを考慮しているのだと思います。全反射しやすいので中央分離帯とかガードレールとの理解が適切でしょう。

表2.1, 2.2

衛星

期間

観測波長

分解能

観測幅

観測間隔

観測範囲

ALOS-2
(
日本:JAXA)

2014

バンド
24cm

1×3m

25km

34
/

日本全域
8万円/

3×3

50km

Sentinel-1
(EU
ESA)

2014 

バンド
6cm

5×5m

80km

12
/

日本全域
無料

5×20m

250km

TerraSAR-X
DLR

2007 

バンド
3cm

1×2

10km

都市域中心
 50 万円~/


表2.3

観測波長

のり面対策(アンカー)

地すべり

×

×

大規模切土

片盛片切又は谷埋め盛土

軟弱地盤上の盛土(路面)

軟弱地盤上の盛土(のり面、周辺地盤)

土石流、山腹崩壊

×

×

橋梁(参考)




 

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