2015年5月18日月曜日

柱状図の玉石径

若い設計者と話をしていて、失敗に気が付きました。

ボーリングコアで採取された礫や玉石の径を柱状図に記載する際、個人的に、全周が確認できた場合に長径を「φ」(最大をφmax、平均をφave)、一部しか確認できない玉石は、コア長「L」(同様)として記載しています。
が、これは基準等で統一された記載法ではありません。入社時に例の部長様より習った独自の記述法なのですが、当然、設計者に伝えなければ意味が分からないと思います。今回はこれを伝え忘れていました。で、φ、L、共に3倍して工法を選定されていました。結論としてはL(恐らく短径)の3倍が効いてくるので問題ないのですが、反省です。

気を抜くとダメですね。気をつけましょう。


2015年5月17日日曜日

DWG から 3D PDF

Civil User Group のフォーラム(https://cim-cug.jp/)で、DWG を 3D PDF に書き出せる無償 Viewer の紹介がありました。

Bentley View V8i
http://www.bentley.com/ja-JP/Products/Bentley+View/


InfraWorks のモデルや ReCAP のデータを FBX に書き出し、それを Bentley View に読み込んでみました。
構造物は綺麗に書き出せます。
が、ドレープしていた写真等は正しく読めたり、読めなかったり。書き出しはぼやけたり、間違っ多場所に張り付いていたり。建築・機械系をターゲットに作られているのでしょう。

需要(土木系の 3D モデル作成者)が増えないと、書き出し精度は高くならないのでしょうね。PDFにしても、CIM の共通フォーマットにしても、ブラッシュアップされるまではもう少し時間がかかりそうです。

UAV で土量計算

UAVで土量計算を実施している例がありました。

大成建設がダム工事の現場で効果を実証
http://www.autodesk.co.jp/adsk/servlet/item?siteID=1169823&id=24316438
http://news.mynavi.jp/news/2015/04/24/101/

大成さんのスライドを見る限り、DJI F550 + GoProHero3+ + ReCap360+Civil3Dですので、手持ちのツールで十分再現できます。が、Autodesk の発表を見る限り、点群作成はReCap360 とは書かれていません。ReCap360にイリノイ大学の新しいアルゴリズムが取り込まれたと解釈すべきかどうかわかりませんが、実務上は大成さんのスライド通り、ReCapを使用しているのでしょうね。
詳細は掲載されていませんが、この技術の素晴らしい点は、イリノイ大学のアルゴリズムでしょう。
SfMはLPと異なり相対位置を使用しますので、画素の位置を見定めるアルゴリズムと写真を撮る高度(解像度)さえ工夫すれば、今回のような精度を出せるのでしょう。また、SfM の場合、UAV の位置情報はLPに比べ軽視できる=安価な GPS で OK となりますので


UAV を地形測量に利用する場合、3つのノウハウが必要かと思われます。①撮影のノウハウ、②モデルを作るノウハウ、③ヘリを操縦するノウハウです。

①撮影はモデルを作る上で、どのカメラセッティングで、何処の写真が、どの程度の頻度(精度、カバー率)でほしいか、こだわりが出てくると思います。そうすると、どのスピードで、どの高度で飛ばしたいかなどといった要望が出てきます。何度かモデルを作れば、自然と身につくノウハウです。

②モデルを作るノウハウは、ほとんどありません。点群までは自動でできます。ググれば得られる情報です。スマホと 123D で遊んでいるのと同レベルです。ハードルはほとんどありません。
成果を売るのであれば、必要なのは「お金」です。金をかければ良いものが早くできるのが現状です。PhotoScanのようにGPU対応のモノもありますので。
なお、点群>サーフェス>コンター>横断の流れは機械作業ですので、CADの使えるパートさんでも可能です。

③飛ばすノウハウは・・・素人ですのでわかりません。基本はプロに任せようと考えています。
http://phreeqc.blogspot.jp/2015/04/uav.html

結局は③がネックになり、①②を分かっているプロに頼むのが安心ということになります。もしくは、自分で③を身に付けるかですね。何度も墜落させて。


作ったコンターを地形測量としてお金をもらうとなると公共測量作業規定が絡んできますので、測量屋さんににお願いするようになります。
地質屋が単独で可能なことは、見せるモデルを作るくらいでしょう。4年前くらいでしょうか、当初は3次元解析用の表層データの取得を一つの目的として始めましたが、現段階では見せるモデルまでに止めています。
ただ、崩壊地形を色々な角度で見ていると、見えていなかった構造が見えてくる場合がありますので、UAV+SfM に限らず、3D可視化は一連の作業として実施すれば良いと思います。

とりあえず手を動かすことが必要でしょう、


2015年5月16日土曜日

InfraWorks 360 LT 2016

昨日より、Autodesk Infrastructure Design Suite 2016 が販売開始になりました。早速、DLしてみました。

InfraWorks 2015 の名称が変更になり、InfraWorks 360 LT 2016 になりました。(InfraWorks 360 2015 は、そのままInfraWorks 360 2016 になったようです。)
http://tech.autodesk.jp/faq/faq/adsk_result_dd.asp?QA_ID=9670


IDS のインストーラーには InfraWorks 360 体験版インストーラーが含まれており、30日間はフル機能を使えるようでした。 また、サブスユーザーは30日経過後、 LT として引き続き使用できる形態のようです。ややこしい。
なお、サブス契約のない方は、Viewerとして引き続き使用できるようです。これは良いと思います。2015まではViewer、ありませんでしたから。

Infraworks 2015 では、 FBXへ変換時、「オブジェクトを同じテクスチャと合成」のチェックを外した方が他のソフトにうまく渡せませていました。残念ながら2016では失敗。クセをつかむまでもう少し時間がかかりそうです。

余談:
Civil3D 2015でも、「FBX書き出し」が機能しない場合がありました。これは旧Ver.から有名なようで、プルダウンメニューからではなく、コマンド「FBXEXPORT」を使えば書き出せるという、裏ワザっぽい正攻法があります。


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2015.5.19追記

以前、IW 2015で FBX のマテリアルが読めないと悩んだことがあります。
http://phreeqc.blogspot.jp/2015/04/infraorks-2015.html
今日、IW 2015で読めたマテリアルを IW360 2016で読んでみると、ダメでした。読めません。
CUG のフォーラムで「Navisが入っていないと読めない」という情報がありましたので、眉唾乍ら Navisworks Freedom 2016 も入っているPCで再び読み込んでみました。
結果、読めました。IW360 だけではダメなようですね。中途半端。

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2015.7.1追記
Viewer といっても、ローカルに保存されたモデルは開くことができません。クラウド上に UP されたデータのみ閲覧できる仕様のようです。LT だと UP できませんので、Full Ver. が必要なのでしょう。イマイチです。
http://phreeqc.blogspot.jp/2015/07/infraworks-360-lt-2016-2.html