2011年10月5日水曜日

プラントル解との比較

Ga3d にひずみ軟化を取り入れた改変コードの検証を行っています。

最初はFLACの例題と同じモデルで検証しようと思いましたが、モデル作成が難しいので止めました。薄々感じてはいるのですが、この改変コード、プレ処理を工夫しないと実務では使えませんよね。ま、完成してから考えましょう。

簡単なモデルで検証!ということで、支持力問題にて検証しました。ex11a.dat での比較です。
まずは c =100kN/m2、φ=0の粘性土をモデルに与え、残留強度として70kN/m2に入れ替えた場合を計算してみました。実現象としてあるかどうかは別として、あくまで粘着力 c 入れ替えの動作確認が目的です。
メッシュ幅は0.5mに変えました。これは、メッシュが細かいほどプラントル解に近づくという理由からです。本にも書かれています。
100mm(1mm×100回)の強制変位を与え、得られた接点力を合計し、極限支持力をチェックしました。結果は以下の通り。

せん断ひずみの形は変化ないですね。


当然、変形量も変わりません。



しかし、極限支持力は大きく変わりました。青はピーク強度のみ、赤は残留強度考慮。


プラントル解より少し大きめに出ています。まだメッシュが大きいのでしょう。まあでも、良いところへ行っていると思います。降伏点は変わりませんが(これが必要)、極限支持力ではひずみ軟化モデルのほうが大幅に低下し、それぞれのプラントル解へ近づいています。成功ですね。

次はφのチェックをしましょう。


2011年10月2日日曜日

コンパイラーによる計算結果の差

Ga3dにひずみ軟化を取り入れ、コンパイルしてみました。

最初は、Win7 64bit + Intel Visual Fortran Composer XE 2011 で行いました。
ところが、計算が進みません。おかしい。

originalのソースをコンパイルしても同様。バンド幅の計算で誤った答えを出して止まります。

色々試しましたが、うまくいかないのでWinXP 32bit + Intel VF9 でコンパイルしてみました。
結果、配布されている original の exe (コンパイラーは Compaq)と答えは一致しましたが、outファイルの0に近い値で10^-13程度の誤差が生じます。これは仕様上、仕方ないところでしょう。

結局、このソースでは以下のような動作確認結果となりました。

 OS     exe   結果
32bit  32bit   ◎(答えは一致)
64bit  32bit   ×
64bit  64bit   ○(答えが32bitと微妙に違う箇所あり。影響のない程度)

コンパイラーによって、結果に影響のない程度の差が出てくるのは仕方のないことかもしれませんが、同じコンパイラーなのに64bitと32bitで差が出てくるのはいやらしいですね。まあ、PCを使用した数値計算の限界や収束設定値を考えて、誤差が影響のない程度であれば問題ないわけですが。

最適化オプションによっても微妙に答えが変わってくると思いますので、こういったコードの配布時にはプロジェクトのプロパティ―(セッティング)等の情報も参考程度に公開していただきたいものです。

孔内水平載荷試験結果の解釈と利用

孔内水平載荷試験について引っかかっていたことがありました。

処女載荷の勾配は必ず繰り返し載荷より緩くなります。
ひずみレベルの差として解釈していましたが、前者より同じレベルの区間を取りだして見ても勾配に差があることに違和感がありました。また、繰り返し載荷と同じ勾配が処女載荷に一度も出てこないことも引っかかっていました。
ひょっとするとこれは弾塑性状態にあるのではないか?早々に降伏し、ひずみ硬化の状態にあるのではないか?などと考えたのが数ヶ月前。ちょうど連続体力学や構成則を追っかけていた頃です。

先日の講習会で、引っかかっていた点を講師の方に質問してみました。
回答は、弾塑性状態でOK、押し込んでいるので繰り返し載荷時は勾配が立つとのことでした。ひずみレベルよりは解釈しやすい御回答です。それが実際に起きている現象なのかどうかはまだ分かりません。岩盤の場合はどうなのか?他の問題や扱うスケールとの関連性は?など、まだ完全に理解できていませんので、今後ゆっくり考えて行きましょう。

また、どちらで導いた変形係数を使うかは、扱う問題によって(答えを想定し)使い分けることが重要とのことです。その通りだと思います。基本的に、土砂の孔内水平載荷試験結果の解釈については割り切っています。
http://phreeqc.blogspot.com/2011/01/blog-post_08.html
弾塑性状態から弾性の変形係数を求めているのなら、更なる割り切りが必要になります。割り切った上で「適度な」答えを導けるようになるべきなのかもしれません。

いずれにしても、FEMで変形量を求める場合には、c、φ、ψ、E、νなど、全て工学的(経験上の)判断が重要になるということです。純粋に、精密な試験を行って得られた値を入力すれば、答えの精度が高まるといったものではないのです。
こうなると、経験豊富なベテラン技術者の方が、数値解析に向いているような気がします。
あ、だから、ベテラン技術者はシンプルなツールで答えを出そうとするのか、答えがある程度見えているから。答えが見えない、予測のつかない問題は、シンプルであろうが複雑なツールであろうが、難しいということでしょう。答えを出すのはFEMではなく、技術者ということです。

2011年9月30日金曜日

Ga3dでひずみ軟化

地盤工学会「弾塑性有限要素法をつかう」の中に、Ga3dという弾塑性(静的)解析コードが収録されています。

先日の講習会で空いた時間に、そのフローとソースを見ていました。シンプルであり、書籍中にコメントがあるので、理解しやすいコードです。

ある程度眺めていると、ふと気が付きました。「これ、簡単に残留強度に入れ替えられるんじゃないか?」と。つまり、降伏後に残留強度に落ちるひずみ軟化モデルを容易に反映することができると思えたのです。

講師に確認すると、それでOKとのこと。早速、アルゴリズムを作成し、翌日確認していただきました。合格のようです。後日、FLACの例題と比べてみたり、収束性を見てみたいと思います。

弾塑性計算のアルゴリズムで必ず通るはずの箇所に手を加えていますので、他のソフトでも同じような改変が可能と思います。ただ、市販ソフトは自分で手を加えられないんですよね。プレの使い勝手をとるか、ひずみ軟化の必要性をとるかは問題に応じてといったところでしょう。

弾塑性FEM

地盤工学会の「わかって使うFEM」講習会に参加していました。
弾塑性(静的)やFEMの理論は理解していましたので、復習といった感じです。

今回の目的は静的ではなく、動的、圧密解析でした。これらの理論もパーツとして理解していましたが、まだぼやっとしたところがありました。今回の参加でそれらをつなぐことができ、収穫ありです。それほど難しくはないんですよね、理屈だけなら。まだ完全ではないので、後日、再度数式を追いかけましょう。

ただ、理論を理解するのと、答えが評価できるのとは大きな差があります。その辺はプロの領域ですね。地質屋として求められるのは、ある問題にある理論で望みたいと言われたときに、どの程度の設定値(幅)が必要だから、どのような調査を提案すれば良いかを判断するといったところでしょうか?

今回の講習ではパラメーターの扱いについて詳細なお話がありました。前日に質問していましたので、講師の配慮もあったともいます。ありがたいことです。今後は数値解析について一歩引いた目線で扱えそうです。以前、FEMのベテラン技術者に言われたことがありましたが、ようやくたどりついた感じです。

また、講師との雑談や質問に対する回答もかなり有意義でした。
そのあたりは、また後日。

2011年9月27日火曜日

NHKネットラジオ

基本的にテレビはあまり見ませんし、ラジオも聞きません。

正確にはオンタイムで見たり聞いたりする習慣があまりないだけで、気になったものは録画したり、後でネットで見たり、DLしたものをiPhoneに保存したりして、時間が空いたときや出勤途中に見聞きしています。

先日、本屋でNHKラジオの「入門ビジネス英語」を手に取ってみたところ、emailの講座がスタートすることになっていました。今まで、ソフトやライセンスの問い合わせ、海外の学会の入退会など英語のビジネスメールを出す場面があり、そのたびに痛い目に会っていました。これは良い機会と早速購入し、今日、ホテルまで持ってきました。

今日は放送時間を覚えていますが、毎週となると絶対忘れます。そこでiPhoneのスケジュールに加えてしまい、毎週5分前通知の設定をしておきました。どこまで続くかわかりませんが。

さあ、準備もできたし、オンタイムで聞きましょうと思ったら、ホテルのラジオが壊れています。仕方ないので、iPhoneで聞いていました。(iPhoneで通知を受けるので、今後はこのスタイルで落ち着くと思います)

ところが、後で検索すると、NHKラジオはAM,FMともにインターネット経由のオンタイム配信「らじる★らじる」が始まっておりました。9月1日からのスタートのようです。PCで聞けます。これは便利。
http://www3.nhk.or.jp/netradio/

ただ、スマートフォンアプリが準備中となっています。
あれ、?他のアプリで聞けるのですが?ま、良いでしょう。

とにかく、またひとつ便利なソースが増えました。

2011年9月25日日曜日

国内最長7.2mの長孔発破

長孔発破国内記録のニュースです。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/news/20110916/552745/
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/news/20110916/552745/?SS=imgview&FD=-1041774028

写真は6.7mの時のものですが、天端右半分くらいはきれいにノミ跡が残っていますね。掘りやすいのでしょうが、これだけズリが出ると、ズリ出しに時間がかかりそうです。
岩はなんでしょう?パッと見、花崗岩かと思いましたが、オンライン地質図では中新世の珪長質火山岩となっています。
薬量や発破パターンはどうなっているのでしょう?
ボルトのパターンを見ると、切羽側2間はBだと思いますが、お飾りのようなものでしょうか?
いろいろと興味がありますね。

ところで、発破技術とは関係ありませんが、右肩の当たりと腕まくりをしている方が写っていますね。トンネル屋さんとして掲載に抵抗は無かったんでしょうか?施主でしょうか?こちらもちょっと気になりました。